災害インフラって難しいですよね。
外は暴風。私が住む横浜市でも、災害メールが飛び交って大変。そして災害情報サイトが重くなってるとか。そんな中、気になったことが。
横浜市総務局 がけ崩れ被害の想定箇所マップ
このページから地図のメッシュをクリックすると、個別のページに行くところですが、今エラー中です。
おお、Dropboxに置いてるんかい・・・。アクセス量制限に引っかかってアクセスできない、と。
災害時に災害情報にアクセスできないってのは、意味が無いじゃないですかー、と。緊急メールでWebサイト見てね、というレベルのアクセス量を想定していたのか、しかもそれをクラウドサービスに依存している状況ってどうなの、とか、まぁいろいろツッコミどころはあるのですが、この状況を見ると災害インフラって難しいなぁと思います。
先の大震災の際にも話題になりました。当時の政権の「仕分け」によって、災害対策が縮小された影響があったんじゃないかとか。実際のところどうだったかは別として、行政のIT化においても、パブリッククラウド等のサービスを有効活用して、迅速化、低コスト化するというのは、当然の流れとしてあります。すべてのSLAを満たすため、100%内部で持つという選択はもはや無いはず。
ただ、上記の画面を見ると、ちゃんと使えるかどうか、あるいはどういう使い方をするかといった要件の吟味が不十分だったんじゃないかと感じてしまいます。
パブリックなWebサービスが台頭し、エンドユーザーコンピューティング(死語)によって十分に高品質・高機能なサービスを実現できる昨今ですが、やっぱりそれだけでは足りない非機能要件が存在していることを無視してはいけないな、と思いました。
これからのIT技術者に求められる知識やノウハウって、この辺なんですよね。プログラミングでもNW設計でも無く、使えるもの、作るものを組み合わせて、最適なITシステムを作り上げること。言葉にしてしまうと、今までと何も変わってないような当たり前の話に見えますが、周辺状況が違うので、難易度はむしろ上がっていると感じます。
また、GoogleやDropboxがあれば組織内にIT担当者は不要だと考えてる人もいるかもしれませんが、だからこそ適切な価値基準を備えたIT担当者がむしろ必要になっているというのが現実だと思います。つまり、単純にシステムに詳しいとかいうレベルではなく、何が有益で、何がリスクなのかとか、そういうフィットアンドギャップができる人材こそが、求められてるんだと。
そんな奴、なっかなか居ないですけどね。だって、そういう教育システムが無いから。
明日には台風は過ぎ去ってくれてると期待。被害が少ないことを願います。
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