iOS10アップデート実施。全体に良い感じなんだが、ミュージックアプリが微妙過ぎる。

iPhone

さて、ワタクシ、ほぼ予定通り(苦笑)、iPhone 7 Plusが届かない週末を迎えておりますが、そんな中、iPhone SEとiPhone 6 PlusのiOS10へのアップグレードを実施してみました。全体には良い感じだと思います。

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アプリの対応状況をチラ見しつつ、バージョン・アップ実施

iOS10のダウンロードはiPhone 7発売に先駆けて開始されていたため、まぁ早い段階からできたんだな。現状、私はiPhone SEをメインとして使っていて、ゲームやらなんやら動かしています。このiPhone SEでアプリ未対応とか動作不安定とか踏むと困るので、とりあえずiPhone 6 Plusからバージョン・アップしました。iPhone 6 PlusはOTA(Wifi)で、iPhone SEはiTunesからバージョン・アップしたですよ。巷の話題を見ると、FGOがiOS10で動かないとか騒ぎになっていますが、その他、あまり互換性周りの話は聞かないので、今回も互換性について大きな懸念は無さそうですね。

まずはiPhone 6 Plus。OTAでダウンロードサイズはついに1GB。これは大きいなぁ、と思いつつ、バージョン・アップを開始したのですが、これが恐ろしく時間がかかりました。これ、どうやら初期に「文鎮化問題」があった頃に当たったらしく、とにかく、ダウンロード完了した後の、アップデート〜再起動までに驚くほど時間かかりました(と言っても、30分くらいですが、過去のOTAアップデートに比べると明らかに遅いです)。これ、待ちきれなくて何か操作しちゃうレベルの遅さなので、「文鎮化」の中には、「待ちきれなかった」「失敗したと思った」というケースもあるんじゃないかと思います。

OTAアップデートについては過去何度かAppleは不具合を踏んでいて、確か前回くらいのアップデートから、差分イメージの縮小化等、いろいろ取り組んでいるはずなんですがね。相変わらずというか、若干劣化している気配すら感じられます・・・うーん。

続いてiPhone SE。こちらはこの週末に実施していますので、「文鎮化」等の初期不具合は概ね乗り越えた時期です。かつ、安定のiTunesからのアップデートですので、不具合が出ることはまずない(っていうか、私は普段はOTAはしません。今回は、たまたま、です)。iPhone 6 PlusとiPhone SEの性能差もあり、こちらはアップデート自体は快速だったのですが、ダウンロードサイズが2.4GBくらいになっていて、若干クラクラしました。こちらはダウンロードに時間がかかるという。

スマホ等の端末環境の要求とインターネット通信速度のバランスが変わってきてるのかな、と思いつつ。

このiPhone SEバージョンアップで若干のトラブルが。OSアップデートを契機に、Janetter(Twitterアプリ)のログインセッションが切れてしまい、再認証が必要になったんですが、「これ以上認証を受けられない」事件が発生。調べてみると、Janetter自体の開発も継続されている雰囲気がなく、2015年のiOS9対応で止まっている感じ。お気に入りのTwitterアプリなんですがねぇ。残念。という訳で、何か新しいTwitterアプリを探してみたんですが、これがなかなか無いんだな。最近、Twitterアプリってあまり流行ってないのかな。そんな空気感を感じました。

iOS10の感触は良い。

さて、とはいえiPhone 6 Plusは2年前のiPhoneですので、使用感、性能はどうなんだろう、と気になるところですが、取り急ぎ気になるところはなく、サクサクと軽快に動いています。iOS10は全体に性能改善されているようで、兎に角ポイントポイントで反応が良くて感触良好です。iPhone SEは言わずもがなの快適さですね。比較してしまうと、メニューレスポンス一つでも、iPhone 6世代とは「1ランク違う」っていうのを感じます。

とは言え、というか、なんというか、iPhone 6 Plusの「メモリが1GBしかないため、ゲームアプリをバックグラウンドで実行状態を維持できず、すぐリロードかかる問題」は解決されません。当たり前と言えば当たり前なんですが、iOSバージョン・アップで、ドラスティックにメモリ使用効率が上がって使用感が上がる、というようなことは無いです。

ゲームも対応さえしていれば快適に動きます。ブレフロも快適(※正式にはまだ対応アナウンスは出ていません)。この辺は、正規に対応した版がちゃんと揃ってくるでしょう。

どこが変わったか・・・目に見えた「良さ」はあまり無い

さて、iOS10になって変わったところについて。通知やコントロールセンターの使い勝手が向上していて、見やすくわかりやすくなったかな、というのは良かったと思います。特に通知センターは以前はただのテキストテーブルみたいなイメージで見にくかったし。あとキーボードのクリック音の変化については、個人的には好印象ですよ。

その他、いろいろ変わっているんですが、なんか「これで困っていたのがこう改善された」というのは、あまり無いような気がします。基本的に気になるレベルの不具合や使い勝手の悪さは無かったので。ただ、兎に角高速化したのが一番大きいですね。

だが、ミュージックアプリが良くない

と、全体に好感触なiOS10なんですが、唯一、比較的使用頻度の高いミュージックアプリの”改悪”とも捉えられる改変がやはり気になりました。

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これがiOS10のミュージックアプリの起動直後の画面なんですが、従来、下の段にアイコンで並んでいた「プレイリスト」「アーチスト」等の項目が、ライブラリ一覧として大きくフィーチャーされるようになりました。対して、アイコン行には「For You」「見つける」など、Apple Musicに関連したアイコンが表示されています。ちなみに、Apple Musicを設定で「表示しない」にすると、これらのアイコンは消えてしまいます。

まぁ確かに、ライブラリからのツリー操作が直感的といえば直感的なんですが、わざわざApple Musicのために構成を変えた感があって印象悪いですね。アイコンには本来ショートカットの意味が有るはずなんですが、なぜにそれをわざわざメニュー化したのか、ちょっと良く分からない修正だと感じました。

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音楽再生画面ですが・・・これがね、ご覧の通り、下から引き出されたイメージの画面になっています。音楽の再生が開始されると、アートワークが拡大するとか、UI的には悪くないかな、と思いますが、従来、ミュージックアプリにとってメイン画面はこのアートワークが表示された画面だったはずなんですが、今回は、これではない、ってことです。

この画面で変わっているのは、「Dockコネクタ」みたいに出力デバイスが見やすくなっています。従来はもう一手間、操作が必要だったものです。これはiPhone 7からヘッドフォンジャックが無くなったこともあり、出力デバイスがパッと分かったほうが良いよね、という良心的なものだと思いました。

ただ、見えるようになったものがあれば、見えなくなったものもあるわけで・・・そう、リピート・ランダムボタンが無いんです。どこにあるかと言えば、この画面を「上に引き上げると」出てきます。まぁトレードオフなのかもしれませんが、ちょっと迷います。

そして問題の歌詞表示。これも「上に引き上げると」出てきたり、あるいは「メニューから」歌詞表示が選べたりするようになってます(※上に引き上げて出て来るのは、実はさっき気付いた)。

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これ、従来はアートワークをタップすると、レーティングとトグルで表示されていたのが、別表示になってしまって見づらくなったんですよね。

歌詞表示については、要するにApple Musicが正式に対応したため、何かが変わってしまったらしく、従来のデータ(歌詞付きで転送済みのデータ)については、なんと再転送しないと歌詞表示されません。これハードル高い。他方、ウチでは容量不足のためiCloudミュージックを有効化しているiPhone SEのほうは、再転送しなくてもちゃんと表示できるようになっています。なんか微妙。

要するに、ミュージックアプリの改変の背景には、少なからずApple Musicの都合が見え隠れしていると感じます。ミュージックアプリがApple Musicのフロントエンドになるような動きをしている。その方向への改修で、こういう動作上の制限や不整合が起きているように感じます。

他方、UX/UIについても、通知センターやコントロールセンターが、メニュー「引き出し」後、左右へのスワイプで機能の切り替えを実現しているのに対して、ミュージックアプリは徹底して縦方向のナビゲーションになっていることに一抹の違和感を感じました。

iPhone 7に合わせて、Felica対応や、並行して日本のキャリア決済に対応するなど、Appleのバックエンドは大きく進化している雰囲気を感じるんですが、ことミュージックアプリやiTunes関連のシステム・アーキテクチャについては、全体に”一貫性に欠ける”感がして残念です。アートワーク同期問題も同じで、ユーザー(作成・所有)コンテンツの扱いについてのポリシーの一貫性の無さが引き起こしている、一連の管理上の不具合に見えてならない。

速やかなアップデートとか、何かの一貫性を考えて欲しいのですが・・・ちょっと時間かかるかなぁ・・・。

総括。iOS10は良いと思います。

ミュージックアプリ周りのあれこれはありますが、そもそものiOS10自体は、パフォーマンスも良好で非常に好印象です。さすがに、「これまでで一番進化した」というモノ言いがどこまで妥当かと言われると微妙ですが、”純正進化”として完成度は高いと感じます。おそらく、macOS Sierraが出て連携が可能になるとまた違った側面が見えてくるかもしれないので、そこはまた期待したいと思います。

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