しま★りん.blog @ayurina

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Yahoo!カーナビを使ってみて感じた、ナビ専用機との違いと今後への期待

time 2014/08/10

Yahooがカーナビアプリを公開し好評なようです。無料でVICSまで拾えるということで、他社アプリとは一線を画した存在感を見せていますが、長らく専用機を使ってきた私から見ると若干違和感が。今後への期待というか、ナビアプリはもっとカーナビらしくなってほしい、と思うんです。

【Yahoo!カーナビ インプレ】ナビアプリ界に革命?…無料ながらVICS渋滞回避に対応した本格スマホナビ | レスポンス.

Yahooカーナビ。カーナビアプリも百花繚乱、いろんなものがあって、正直どれが良いんだか良く分からない状態。値段もピンきりだし。そんな中登場してきたYahooカーナビは、他アプリがほぼ有料登録しないとできないVICS交通情報の取得を、Yahoo ID連動するだけで表示できるという優れものです。これは使ってみるしかない、と思って、使ってみた感想です。

ちなみに私の車には、サイバーナビ2008モデルが付いています。もう結構古い類に入っちゃうのかな。でも地図更新は毎年しているし、ETCやVICSモジュールも追加しているし、地デジも対応してるんで、全然現役で使えていますね。ただ、流石に最近、本体がヘタって時計表示が出なくなったりしていて、買い換えたいかなぁと思ったりしている。

そんな中で、当然、iPhone/Androidのナビアプリも選択肢には上がるわけです。もう専用機じゃなくていいじゃん、みたいな。ただ、今まであまり本気では比較していなかった。というのも、VICS情報取得など、ちょっと凝ったことをしようと思うとお金払わないといけないというのが、結構ネックだったわけです。

さて。そんな中登場したYahooカーナビ。期待しないわけにはいかない。ネットの評判を見ても、コレをカーナビで使っている人も結構居そうな雰囲気(あくまで雰囲気)。さて、じゃぁ使ってみよう、と。

さらっと、専用機とスマホカーナビアプリの、私的な違いというか、メリデメをまとめてみます。

(1)地図のスクロール

これは言わずもがな、ですが、スマホの地図スクロールはなめらかです。ズームもスムーズ。他方、カーナビ専用機の地図は、遅かったり引っかかったり、ズームもスムーズじゃなかったり。なんだこの情弱地図は、と、思われてしまうことも多いでしょうね。最近、操作感をスマホレベルにあげてきている機種もあるんで、この辺は解消されつつあります。

(2)目的地検索

カーナビ専用機も、いろんな検索に対応しようと頑張っていますが、そこは直接ネット接続されたスマホにはかなわない。検索キーワード入力も、変換の快適さがスマホのがいい。

(3)ネット接続

前述の目的地検索もありますが、カーナビのネット接続は未だにBluetooth DUNだったりして、要するに、遅くてレスポンスが悪く、たいした情報が引き出せない、という感じです。ただ、地図データまでネット接続で表示しようとするスマホは、圏外や通信不安定になったとき、そもそもの地図自体が表示できないという弱点がありますね。

(4)VICS、道路情報表示

カーナビは赤外線、FMビーコンVICSにも対応しているため、道路情報の取得という意味では、スマホアプリより優っています。いやいや、スマホアプリはネット経由で情報とれるし、と、思われるかもしれませんが、VICSビーコンでは、すぐ先の渋滞状況などを警告表示するなど、道路状況の告知インフラとしての改善が行われています。

さて。Yahooカーナビを見てみる。Yahooカーナビは、Yahooのサービスをバックグラウンドとして使うことで、情報検索に非常に強いです。音声認識の精度も高くて、非常に使い勝手が良い。VICS情報を取得することで、渋滞状況も分かるため、ナビの精度もアップと、良いこと尽くめです。地図表示等は他のスマホアプリと同等。快適そのもの。すばらしい。

すばらしいんですが・・・はい、私、使うのやめました。

音声案内のボリューム調整がしずらいとか、設定可能項目が少なすぎるとか、まぁいろいろあるんですが、一例は以下です。

731857

自車位置の考え方です。Yahooカーナビは、他の地図アプリと同様、現在地マーカーの中心に自車をすえようとします。そうすると何が起きるかというと、交差点等、一番自車周辺の状況が見たいときに、マーカーで周辺情報が見えない、ということが起きる。また、曲がり角の位置なども、直感的ではなく、交差点を間違えそうになるケースを何度か経験しました。

fig100617-08

サイバーナビの場合、実は自車位置は、「マーカーの先端」になっています。つまり、マーカーが車の走っている形になっているわけではなく、実際の車は、マーカーより若干先を走っているようなイメージになっている。さらにサイバーナビの場合、実際の車の走行位置よりもマーカーを若干先に表示するという念の入れようです。

要するに、こうすることで、車が実際の曲がり角に来た時に、「カーナビで見た印象と、自車の操作感覚に誤差が出にくいよう」になっている。マーカーもシンプルなので、自車周辺の情報を見逃すことも無いわけです。

また、スマホアプリの売りである地図表示についても、正直、専用ナビに比べると、「見づらい」と思うシーンが多々ありました。例えば道路の「太さ」の概念。専用ナビは、例えばその道路が県道であるか、国道であるか、といった地図上の定義を超えて、実際の交通量、車線構成等を含め、地図でひと目で分かるように工夫されている。運転していて違和感が無いんです。スマホナビの場合、主要道路ばかりが強調表示され、実際は走りやすい周辺道路等の表示が強調されていない。良くも悪くも、地図通り表示するスマホナビと、ドライバーの主観を反映して表示が工夫されている専用ナビの差を感じました。

結局、今回、Yahooカーナビをきっかけとして、スマホナビと専用ナビを使い比べた結果、「専用ナビには専用ナビの良さがある」ということを感じることになってしまいました。カーナビって、ホント、よく考えて作られている製品なんだなぁと思った。

他方、スマホナビですが、極端な言い方をすれば、ナビゲーションとして体を成していないと感じてしまいました。あえて、言ってますので、関係者の方、ごめんなさい。はっきり言って、GPSによる測位、地図への自車位置の表示、検索結果の地図へのプロット、など、言ってみればこれらは、スマホアプリが「普通に使える機能」ということなんです。それを組み合わせれば、カーナビアプリが出来るのは当たり前の話。でもその先なんですね。カーナビって、「地図の延長」ではないんです。その要件は、「正確に、ドライバーが情報を把握し、車を目的地まで運転できること」なんだと。

正直、今まであまり気にしていなかったけど、今まで所謂ナビアプリに感じていた違和感が、ちょっと分かった気がします。つまりは、こういった点が改善されれば、スマホアプリがカーナビの代替になる、と。

以前、Appleが地図アプリで失敗したとき、その手法というか取り組みに対して、いろんな批判が寄せられたのを思い出します。地図があったから、ナビにしました、ではないんですよね。カーナビという「体験」を、いかに表現するか。ただ単純に、「カーナビアプリで専用ナビが要らなくなりました」ではないと思うんです。

この辺の課題も含め、今後に期待します。伸びしろがあるということです。まずは、私は、カーナビアプリは使えないこと、そのポイントが、ナビゲーションとしてのチューニングにあるということが分かったので、個人的に納得できて良かったです。もちろん、これは私個人の感想です。

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