2024年型楽ナビAVIC-RZ121バージョンアップ。AndroidAuto/CarPlay対応したので早速試してみた。

XVハイブリッド
スポンサーリンク

2025年11月、楽ナビがバージョンアップされて、AndroidAuto、CarPlayに対応しました。早速バージョンアップして、色々試してみました。一通り触ってみて、一旦は「普通に楽ナビを使う」という結論に至りました。

待望の楽ナビバージョンアップが降ってきた!

2024年7月に楽ナビを2024年版に載せ替えたんですが、その楽ナビに神アップデートがやってきました。詳しくはこちらの記事の後半をご覧ください。

なんと2025年11月のバージョンアップでAndroid Auto、CarPlayに対応するというのです。

通常、こういったカーナビのアップデートでは、不具合対応が多く、大きな機能アップがなされることは少ない印象があります。今回のアップデートはAndroid AutoとCarPlayへの対応という、メジャーアップデートになっています。

この2024年版の楽ナビ、2023年にハードウエアプラットフォームの大幅な更新が行われた後のプラットフォームということで、こういった機能拡張が可能になったというところが大きな理由かなと思います。事実、2025年版の楽ナビはAndroid Auto、CarPlayに対応していますので、要するに、2023年以降の現行バージョンの楽ナビについて、フィーチャーを揃えるという側面が強いように感じます。

こういった対応ができるのも、カーナビ本体の性能・機能向上によって、まさにスマホのようなアップデートができるようになってきているためかなと感じています。

ディスプレイオーディオを試してみたかったんだよ

当然、2024年に楽ナビの載せ替えを行う際にも、Androidナビやディスプレイオーディオと組み合わせてAndroid Auto、CarPlayを活用したナビゲーション環境を採用することは検討しました。ただ、最終的には、採用に至っていません。

大きな理由は、スマホナビの機能性とセンサー周りの不安です。カーナビ専用機って長い歴史のある機材ということで、使い勝手や機能性ではまだまだスマホナビに勝っている部分もあるよね、というのが私の個人的な評価です。特に自車測位精度、車速パルスなど車両情報の利用等の点では、やはり専用機が強いところです。

一方で、スマホナビも進化しているのは事実です。自動車メーカーが純正でディスプレイオーディオを搭載するケースもでてきています。最近はCOCCHiのようにカーナビメーカーがアプリナビをサブスクで提供するような形態もでてきています。

気になっていたのは、このスマホナビの評価について、ディスプレイオーディオで使っている人とスマホ本体で使っている人の評価に差がありそうだな、と感じるところです。ドライブしながらナビを見たり操作したりすることを考えると、スマホの画面が最適とは思えないので、ディスプレイオーディオのようにダッシュボード上の画面での操作のほうが適しているのではと思うところもあります。

そんなわけで、ディスプレイオーディオを試してみたかったところもあって、じゃあAmazon等で売っている安いディスプレイオーディオを追加で買ってみても良いかなと、物色を続けてはいたのですが、結局導入には至りませんでした。

明らかに無駄遣いになるし、車速パルスの接続等に対応した機器はほぼ無く(アルパインのみ明示的にセンサー周りの強化を謳っています)、やっぱり微妙だなぁと思っていたというのが実情です。

そんな中でやってきたのが今回のアップデートです。これはもう試してみるしか無いと。パイオニアはサイバーナビ、楽ナビと並んでディスプレイオーディオ専用機も複数ラインナップしているメーカーですので、Android Auto、CarPlayに対応した楽ナビでどのような体験ができるのか、とても興味があります。

これが使い物になるようなら、改めて、車載器としてディスプレイオーディオの採用も選択肢にできるかもしれない、と思ったわけです。

バージョンアップ開始当日、早速ダウンロードしてみた

待望の2025年11月27日木曜日、早速バージョンアップを行ってみました。この日は平日ですので、バージョンアップは深夜、駐車場に停めた状態での作業になってしまいました。とにかく早くAndroid Auto、CarPlayを体験してみたくて、ワクワクしながらバージョンアップに臨みました。

バージョンアップ作業自体はもう3回目で、手続きやかかる時間等に大きな変化はありませんでした。まずはバージョンアップの流れを再掲です。

いつもの通り、バージョンアップ開始です。

これまたいつも通り、許諾への同意が続きます。ここで挫折する人も居るような気がします。最終的に、「同意」「今後表示しない」のチェックで進めればOKだと思います。ちなみに、同意しないと、バージョンアップ手続きが中断し終了してしまいます。

ダウンロードサイズは地図データ含め3GB弱程度でした。モバイル回線の容量制限には注意が必要です。

また許諾です。ここまでで、通信サービス利用規約、プライバシーポリシー、ダウンロードサービス約款、ソフトウエア利用規約に同意することになります。長い。

これでやっとダウンロードが開始されました。ダウンロードはバックグラウンドで実行され、その間、ナビ自体は制限無く利用可能です。2024年版楽ナビ、本当に便利になったなと感動します。

ダウンロード状況はナビの画面の下側のステータスバーに進捗状況が小さく表示されています。プログレスバーで進捗状況が見えるので、進んでるのかどうか分かるのは助かります。

ダウンロードは前回までと同様、概ね30分くらいで終了しました。十分早いと思います。

ここからナビが使えない状態でのアップデートに入ります。10分くらいで更新完了します。途中、再起動が1回挟まったかなと思います。

無事バージョンアップ完了しました。ここまで、ダウンロード開始から1時間かかっていません。オンラインバージョンアップはやっぱり便利です。

再起動直後の画面です。ナビ画面にならなかったのでびっくりして写真を撮ってしまいました。設定上、デフォルトでAndroid Autoが優先になっていたため、オーディオ画面が表示されたのかな、と思います。

無事、地図もプログラムもファームウエアもバージョンアップされました。

Apple CarPlay動いた

とりあえずこの時は手元にiPhoneがあったので、CarPlayから動作確認してみました。

CarPlay接続は、iPhone側で許可する形でサクサクと接続できます。ワイヤレス接続を一度「USBのみ使う」にしてしまうと、再登録しないとこの画面に行かなかったような気がしますが、それ以外は本当に簡単に繋がりました。

待ち焦がれたCarPlayの画面です。機種によっては「もっさり」と言われることもありますが、私の環境では比較的レスポンス良く動いています。

CarPlayってどう見えるのかなと思ったら、メディアに見えるんですね。なるほど、だから「ディスプレイオーディオ」なのかーと、妙なところで納得してしまいました。

簡易メニュー画面の両肩にAndroid AutoとCarPlayが見えています。ちなみに両方有効化することはできませんでした。

とりあえずこの日はバージョンアップからCarPlayの画面が見えるところまで確認して終了となりましたが、第一印象としては、iPhoneの画面がサクサク動くのはやっぱり便利そうだなぁと感じました。本当に神アプデだなというところです。

Apple CarPlayを使ってみた

ここからは週末、実際にスマホ上のアプリをカーナビのディスプレイで使ってみた感想です。まずはCarPlayです。スマホはiPhone 16 Pro Maxを使っています。

iPhoneに入っているCarPlay対応アプリは一通り使えそうです。これディスプレイオーディオ側で制限がある機種もあるようですが、楽ナビはなんでもいけそうな雰囲気でした。

もちろんオーディオ再生もこの画面から行けるのですが、iPod接続はオーバーライドされてしまい、iPhoneのオーディオ再生がそのままCarPlayに置き換わる形になります。

CarPlayではGoogle MapやiPhone標準の地図アプリでナビゲーションができます。楽ナビに比べるとSiriでの操作が可能なのが嬉しいところです。

画面は高精細で動きもスムースで、タブレットを搭載したかのような操作感になります。ただ、これはこの楽ナビのCarPlay特有の制限かもしれませんが、マルチタッチに対応しません。

具体的には、地図操作において、ピンチイン・ピンチアウトができないのです。iPhoneに入っているナビゲーションアプリ、Yahoo!カーナビ、moviLink、COCCHiなども確認しましたが、どれもピンチイン・ピンチアウトは不可能でした。もちろん拡大・縮小ボタンがあるし、タップホールド→上下ドラッグでの拡大・縮小操作が可能なアプリもあり、地図操作ができないということはありませんが、むしろ楽ナビ本体のナビ画面がピンチイン・アウト操作に対応しているのに、これはちょっと気になってしまいました。

決してCarPlayがマルチタッチに対応していないわけではなく、車載器とアプリの相性など、様々な条件で可否が決まるようですが、これだけはちょっと残念でした。

AndroidAutoを使ってみた

続いてAndroidAutoです。スマホはPixel7です。

AndroidAutoについては有線接続のみの対応となります。USBケーブルをつなぐと端末が反応しますので、スマホ側で有効化すればAndroidAutoが使えるようになります。

画面の操作感などは基本的にCarPlayと同じです。先に言っておきますと、AndroidAutoはマルチタッチに対応しており、ピンチイン・アウト操作も普通に使えました。ただし、moviLinkだけは、アプリが対応していないためかピンチイン・アウト操作は不可でした。

二本指ドラッグで3D表示のパースを変更できたり、操作感はまさにスマホの画面そのものという感じで、CarPlayより印象は良かったです。

こちらはYahoo!カーナビの画面です。音声操作も使えますので便利です。音楽アプリについては私はAndroid上でもApple Musicを使っていいるのですが、特に問題無く操作することができました。

スマホナビに共通する留意点

その後、アプリをいろいろ試しながら、ドライブしてみました。その感想です。

やっぱりトンネルではズレる

もしやと期待していたのですが、やはりトンネルでの位置ズレは確認されました。どのアプリもトンネルに入った瞬間にアイコンが止まるような動きはしていないのですが、やはり車速パルスを使っている気配はなく、速度からの推定とマップマッピングでなんとか位置更新している感じでした。

これについてはもうちょっと長いトンネル(首都高など)で改めて検証したいかなと思っているところはあるのですが、測位精度についてはやはり専用機のほうが強いように感じています。

とはいえ、これはGPSが取れないトンネル等の限られたシチュエーションだけで起きる事象なので、目くじらを立てるほどのことでは無いようにも感じます。ただ、気になる点ではあります。

あくまでメディアであり、アプリであるということ

これが印象的だったのですが、CarPlayもAndroidAutoも、カーナビからするとメディアとしての接続なんですよね。どういうことかというと、ステアリングリモコンから音声ボリュームの大小はコントロールできますが、地図の拡大縮小は操作できません。

考えてみれば当然なのですが、スマホ上のアプリはそれぞれに固有の操作系で動いているので、ステアリングリモコンや本体のボタンなど、カーナビ側の操作に対してアプリがどう動くかはアプリ次第になっています。

つまり、CarPlayやAndroidAutoの地図やアプリを操作するには、究極的にはタッチスクリーンの中のアイコンを操作しないといけないということです。メディアなので、その画面を触って操作しましょう、ということになると。カーナビの「現在地」ボタンを押してもスマホ上の地図の現在地が変わるわけではなく、楽ナビ本体の地図が表示されて現在地が表示されます。

もしかしたらこの辺はカーナビではなく純粋なディスプレイオーディオでは動きが異なる可能性があるので、なんとも言えないところがあります。あくまで憶測ですが、CarPlayやAndroidAutoの規格としてこの辺の連動が可能な機器はあるような気がします。カーナビ専用機はカーナビ側の操作が優先されているだけということです。

そういう意味では、CarPlayやAndroidAutoに頼らず、Androidナビや普通のタブレットを使ったほうが、操作系はシンプルになってむしろ快適になる可能性もあるかな、と思いました。

専用ナビとの機能の差

もう一つ気になったところが、高速道路の簡易表示(ICやSA/PAのみの表示)ができないことですね。基本的にスマホのナビアプリはターンバイターンの表示になるのですが、高速道路でも、ICなどの情報に特化した表示をしてくれません。

これについては調べてみると色々制約がありそうな気配があります。NAVITIMEさんがこの辺については記載してくれています。

Apple CarPlayで広がる『カーナビタイム』の進化|NAVITIME_Tech
こんにちは、はちべーです。ナビタイムジャパンで『カーナビタイム』などカーナビ系アプリのマネジメントとiOSアプリの開発を担当しています。 この記事では、『カーナビタイム』がこれまでどのようにCarPlayに対応して、進化してきたかをご紹介い...

スマホの画面では表示できるのに、CarPlay、AndroidAutoでインダッシュの画面になった瞬間に明らかに制限が増えているように感じたのですが、その背景には、画面表示についてのガイドラインの制限などもあるようで、専用機と同じような表現を単純に踏襲するのは難しいようです。ちょっと考えると。カーナビの画面表示や機能については、その他にも特許やVICS情報等の外部情報の利用許諾も関連しそうで、なかなかに複雑そうです。

要するに、スマホでカーナビは”難しい”

実際にCarPlay、AndroidAutoを使ってみて感じたのは、なるほど、カーナビってのは難しい装置なんだなぁということです。技術的には可能なように思えることも、例えば車両、車載器、スマホのハード、OS、アプリケーションまでを一気通貫で機能として実現しようとしたら、難しいこともあるということです。

そして残念ながら、このCarPlay、AndroidAutoという仕組みの限界みたいなものも感じました。前述のような制限をもし解消しようとするなら、スマホとの接続規格を充実させるより、例えばAndroid CarやApple Carなど、ハードから作ってしまったほうがメリットが大きい気がしてきます。あくまで、ディスプレイオーディオのような形で、既存インダッシュディスプレイを「間借り」するようなソリューションには限界があるのかな、とふと感じたのでした。

結局「楽ナビ」に戻った理由

一通りCarPlay、AndroidAutoを試して見た結果として、結局、楽ナビに戻っています。

そもそもこの楽ナビ、レスポンスも良いし画面も綺麗なので、わざわざ制限が気になるスマホナビを使う必要もないかな、というのが一旦の結論です。

(ただ、カーナビタイムはあとで試してみようかなとは思っています)

走行車線案内は確認できた

楽ナビもバージョンアップされて、車線変更案内(この先、右折だから、右側車線走るように案内するとか)に対応しています。こちらの機能は確認できて、これは便利な機能だなと思いました。

あとはVICSの受信周りを含め、通信関連機能の安定性はバージョンアップのたびに改善しているように感じています。

まさに神アップデート、今後にも期待したい

以上、2025年11月、楽ナビが神アップデートされて、CarPlay、AndroidAutoに対応したので試してみた話でした。結果としては、改めてカーナビ専用機は便利だということを再認識することになったのですが、スマホナビ連動機能がどのようなものかを知ることが出来て良かったです。

ただ、前提として、スマホとナビの連動については、機器によっても色々な条件の違いがあって、使い勝手もバラバラなので、あくまで私の楽ナビ環境ではこうなったという内容である点はご了承ください。

一方で、正直なところ、CarPlayもAndroidAutoも、思った以上に普通に使える環境になっていたのが印象的でした。これで満足できるユーザーもたくさん居るでしょうし、メーカーの純正ナビとして採用される理由も分かった気がします。とてもポテンシャルを感じたのも事実です。カーナビ専用機とは別次元でヌルヌルと動く地図表示は本当に未来感があって良かったです。

こういう機能の進化には今後も期待したいところです。

スマホ時代、カーナビも大規模なアップデートをして欲しい

何より今回はプログラムアップデートでCarPlay、AndroidAuto対応を後付で機能追加できたことに大きな価値があったと感じています。カーナビもスマホみたいに機能アップできるような、そんなプラットフォームになってきたんだなということを感じました。

せっかくの新しい仕組みですので、これからもこのプラットフォームを活用して、新しい機能が追加されることを期待しています。

今回も、実質1時間かからずに楽ナビバージョンアップ出来て良かったです。ただ、コスパがねぇ…もう少し安くなってくれたら嬉しいなと毎年思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました