カーナビを楽ナビのエントリーモデルに更新して1年経ちました。正直、ほぼ不満の無い状態なんですが、やっぱりカーナビ連動とビーコン受信は付けておけば良かったと後悔しています。そしてなんと2025年のアップデートでCarplay/Android Auto対応が発表されました。
安い楽ナビにして1年
2024年7月、XVハイブリッド(GPE)に納車時に取り付けた楽ナビを更新しました。
色々悩んだ結果として、流行りのディスプレイオーディオでも上位機種サイバーナビでもなく結局楽ナビにしてしまったのですが、今回は本気で欲しいスペックを悩んでしっかり機種選定を行った結果の選択です。
まあ、それでもいろいろ想定外はあったのですが、概ねどころか凄い満足しています。1年ちょっと使ってみた感想と、今後来るアップデートについてまとめておこうかと思います。今、ナビ専用機が欲しいと思っている方には楽ナビは結構オススメできるものだと考えています。
この機種を選んだ理由やファーストインプレッションなどについては過去記事を見てください。
ナビの基本機能に不満無し
まずは良かった点。最大のポイントは、専用ナビも当然進化しているという点です。ディスプレイオーディオやAndroidナビなど、新しいカテゴリの製品に注目が集まりがちですが、当然カーナビも進化しています。案内性能や地図精度などはある程度の完成度に達しているため、派手に語られることが無くなっている一方、専用機としての堅実な進化と、新しい技術の取り込みはちゃんと行われているのを感じました。
ミニマルな機能が心地よい
今回一番こだわったポイントが、「地デジが付いていないこと」です。どうせ見ないし、フロントガラス左右のフィーダーアンテナが邪魔に感じていたので、今回の機種選定では外したかったポイントです。まあ地デジ搭載モデルでも、アンテナフィーダー線を取り付けなければ良いだけなんですがね。
地デジ無しで1年使ってみた感想としては、「やっぱり要らなかった」ということで、これは正解だったと感じています。一方で、後述しますが、地デジ無しモデルだと他のところに制約が出る点がある可能性があるのは要注意。
他方、ディスプレイオーディオやAndroidナビのように、ナビ画面でYoutubeやNetflixなどの動画サービスが見れる必要性も感じませんでした。これは昨今の広告動画などで、「Androidナビならこんな高品質に動画が見れる」と紹介されることが多いですが、本当に見たければタブレットなどを後付したほうが安くて便利な気がします。
地図更新が快適
今回のナビ更新で一番解決したかったポイントが地図更新です。以前使っていた楽ナビだと、SDカードへのデータダウンロードで1時間以上(※SDカードへのダウンロードではダウンロード速度より、書き込みとVerifyの速度がネックになります)、さらに本体のデータ更新で1時間30分ナビを使えない状態でアップデート処理を行う必要があり、かなりのストレスでした。
これが新しい楽ナビでは、データダウンロードが本体で直接可能(Wifi)になり、概ねバックグラウンドで30分くらいでダウンロードが完了し、その後の本体のデータ更新も概ね10分くらいの再起動処理で完了します。スマホのOSバージョンアップくらいの手軽さで実施できるようになって非常に快適です。
地図データの更新頻度については、流石にGoogleMap等を使うディスプレイオーディオやAndroidナビには敵いませんが、アップデート処理が改善されて使い勝手が良くなったのは本当に良かったと感じています。
Wifi通信もバージョンアップで改善
以前の楽ナビではデータ通信をあまり積極的に行ってくれないところがありました。長らく通信機能対応ナビを使っていますが、これらのナビは基本的な考え方として、「データ通信は高額なので、通信容量を抑えないといけない」という古い前提で作られています。この2020年代において、容量制限はもはや意味がなく、むしろ積極的に通信してほしいくらいのところだったのですが、新しい楽ナビではWifi(テザリング含む)にも対応し、随分と改善された印象です。
一方で、実は初期状態では、VICS情報の取得の安定性に不具合(※公式には未確認です)がありました。新しい楽ナビではFM VICSとインターネットVICSの両方で情報を取れるのですが、なんか詰まるんです。どちらかの情報収集が詰まるとVICSの更新がすべて止まってしまうような動きを確認していました。
これがその後のソフトウェア・アップデートで改善され、今は詰まることなく、FMとインターネット、取れるほうで継続的に情報を取れるようになっていました。ソフトウェア・アップデートでちゃんと改善されるのは良かったなと思ったところです。
天気予報の取得も含め常時ONな動きをしてくれるのはやはり便利です。今どきのカーナビらしい動きになったなあと感じています。
NaviConは神
この新しい楽ナビの操作性を支えるのが「NaviCon」というアプリです。

このアプリはアプリ上で検索したポイント情報を、スマホでBluetooth接続したナビに転送することができるアプリで、目的地設定などの操作が非常に快適になります。
カーナビの地図検索の機能も進化しており、新しい楽ナビではインターネット接続を利用した検索もできるようになっています。それでもカーナビ画面からの検索条件入力や地図の操作などは流石にスマホには敵わないので、こういったアプリと連動できるのは非常に便利です。
一方で、以前の楽ナビでは対応していた「音声検索」はできなくなっています。音声認識の精度など考えると実用性の面で微妙なところがあったのも事実なので、仕方ないかなと思うし、無くても困らないかな、と思っています。むしろNaviConなら、スマホ側で音声入力ができてしまうので、そういう意味でも利便性は高いです。
画面レスポンスなど操作が快適
昔の感圧式のカーナビを使ったことがある人ほど、カーナビの画面は操作性が悪い、という先入観を持ってるのではないかと思います。ただ、最新のカーナビはちゃんと静電式になっており、スマホとほぼ同等の操作感になっています。
とはいえ、スマホのような高性能なプロセッサを積んでいるわけではないので、「スマホに匹敵する性能」とは言えません。これはトレードオフとして仕方のないところです。ただ、新しい楽ナビについては、ちょっとレスポンスの悪いスマホ程度の使い勝手にはなっています。
これは個人的な感想なんですが、新しい楽ナビの画面はちゃんと静電式で、比較的誤操作に繋がりにくい動きをしている点を好印象に感じています。スマホを長く使っている人なら、このレスポンスの悪さが誤タッチ・誤操作に繋がって、ストレスが増大するのを経験したこともあるでしょう。新しい楽ナビでは、反応が遅れたとき、ちゃんと最新の操作が反映される(という言い方で伝わるかどうか微妙ですが)という、操作感に配慮したチューニングがされているように感じます。
そもそもプロセッサ自体も進化しており、通常の操作ではストレスを感じることはほぼ無いです。カーナビとしての使用感を考えると、必要十分なレスポンスになっているかなと感じています。
もちろん、スマホや高性能なAndroidナビには敵わないので、レスポンスにこだわりのある方には手放しでオススメはできませんが、昔の感圧式のイメージをお持ちの方にはぜひとも店頭で最新カーナビの動作を確かめてみてほしいと感じます。
ETC連動とビーコン受信は付けておくべきだった
ここからは後悔している点です。次またナビを買うときは気をつけたいところ。ぶっちゃけETC連動できなかったのが唯一最大の失敗でした。
地デジ無しモデルを選んだらいろいろ付いてなかった件
正直、まさか・・・と思いました。元々使っていた楽ナビはETCユニットと連動させていたので、今回、楽ナビ新機種への更新だし、そのまま繋がると思っていたら、なんと地デジ無しモデルはETCユニットとの連動機能も付いていなかったと。これ実際取り付け始めてから「あれ、端子が無い」って気づいた(マジ)ので、結構ショックでした。
なぜそんな勘違いをしたか。機種選定に際しては、楽ナビ以外の、パナソニック、ケンウッドのナビも候補として比較していたのですが、これらの機種はエントリーモデルでも基本ナビ連動するETCユニットが設定されていたので、楽ナビも大丈夫だろう、と勘違いしていました。
考えてみたら、地デジすら搭載していないミニマルなモデルが設定されているのは楽ナビなので、地デジ非搭載モデルにETCユニット連動機能が搭載されないのは、モデル設定としては正しいわけです。
真面目に、ETCユニット連携させたいなら、ちゃんと機能が付いているか確認すべきだったなぁと反省です。
実はあとから分かった「標準構成」
一方で、新たな収穫もありました。最近のカーナビでは、VICS Beaconの受信ユニットが設定されていないんですよね。調べてみると、実は今どきは、ETCユニット側にBeacon受信機能が搭載されていて、ETC+Beacon受信ユニットとカーナビが連動する構成が標準的な形になっていることが分かりました。
さらに、ETCユニットの製品ラインナップを見ると、カーナビ連動モデルと、連動しないモデルがスパッと別れてしまっているのも分かりました。つまり、将来的にカーナビと連動させたいと思ってETCユニットを買おうとすると、音声案内機能が付いていないETCユニットしか選べないんです。
結局私はETCユニットも買い替えることで解決したのですが、いろいろ変わってるなぁと感じた次第です。
このETCユニットも1年以上使っていますが、そこそこ満足しています。
ビーコン受信機能付きETC車載器が欲しい
というわけで、次はちゃんと、Beacon受信機能のついたETCユニットをナビと連動させて使える構成にしたいなと思いました。
VICS Beaconについては、VICS WIDEになったことで実質不要ではないかと思われるような情報も見られるのですが、実際にBeacon受信機を装備していたカーナビから、VICS WIDE対応カーナビに載せ替えた体験からすると、やはりBeaconはあったほうが良いと感じています。
特に高速道路で、案内前方の最新の渋滞情報を取得できるだけでも、Beacon受信機能は有益だと考えています。週末、渋滞する高速道路を走る機会の多いドライバーには必須の機能だと感じます。
ちなみに…このVICSビーコン、受信機単体+スマホにBluetoothプッシュするようなソリューションがあっても良いんじゃないかと思ったんですけど、現状、これを受信できるのはカーナビ+受信機だけなんですよね(過去にはDENSOが何か出していたような記録もチラチラ見えましたが)。ここオープンになってくれると嬉しいなぁと思いました。
やっぱり難しい地図更新・・・「パイオニアID」で解決されるか?
最後に、地図更新の話です。相変わらず、手続きが難しくて煩雑なのはなんとかしてほしいなと感じています。今回の新しい楽ナビは、本体から直接のダウンロードということで、契約約款などが変更されています。カーナビの画面上から規約に同意させられる導線もなかなかにハードル高いですし、課金契約のほうもMapfanスマートメンバーズとパイオニアIDと、なかなかに複雑です。
過去の経緯や関連会社間の情報管理の問題など、背景がいろいろありそうではありますが、今後の最適化に期待しています。

年会費も決して安くありません。もう少し安くなって欲しいなぁと思うところです。
専用ナビも悪くないぞ
以上、2024年版楽ナビを1年使ったレビューでした。結論としては、カーナビ専用機も順当に進化しているので、最新機種もぜひ見てみて欲しいというところです。
ただし、最近はディスプレイオーディオやAndroidナビも増えており、メーカーの純正ナビの搭載率も上がっているため、アフターパーツとしてのカーナビ専用機は市場自体が縮小傾向にあるのも事実です。個人的にはアフターパーツの選択性はあるべきと考えているので、カーナビの進化にはこれからも注目していきたいところです。
バージョンアップでAndroid Auto/CarPlay対応に
そんなことを言っていたら、なんとソフトウェア・アップデートでAndroid Auto/Carplayに対応するという凄いニュースが入ってきました。

対象は、2023年モデル、2024年モデル。店頭で2025年モデル(x22系)を確認しましたが、こちらは既にAndroid Auto、CarPlayに対応していたので、要するにソフトウエアの仕様を揃える意図があるように感じます。
カーナビのソフトウェア・アップデートって、不具合修正がほとんどでこういった大きな機能の追加はなかなかに珍しいんですよね。楽ナビは2023年にオンライン機能を中心とした大きなアップデートを行っており、今回はこのアップデートの恩恵と言えるかなと思います。
Android Auto、CarPlayについては、使ってみたいけどわざわざ後付ディスプレイオーディオを買うのも億劫だなと思っていたところなので、どんな使い勝手になるのか気になるところです。特にCOCCHiなどのアプリのレビューを見ると、スマホとディスプレイオーディオと、使っている環境によってかなり評価が割れている印象があるので、今回のアップデートにはとても期待しています。
アップデート配信が楽しみです。








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