2022年9月にレーダー探知機をセルスターAR−W87LAに買い替えて、1年ほど使ったレビューです。比較的ハイエンドなモデルではあるのですが、十分満足しています。今回、拘りとして、OBD接続は無しで、フロントウィンドウの上部に設置してみています。この設置位置は非常に良かったと思います。
レーダー探知機を更新した話
萌えレーダーLEI03+からAR-W87LAに交換しました。2022年9月のことです。
そういえば、AR-W87LAについてブログを書いていなかったので、今回、1年ほど使って、ロングレビューを兼ねて書いておこうと思いました。
新しいレーダー探知機を探す
購入したのはセルスターのAR-W87LAです。
レーダー探知機って、要るのかしら
実はLEI03+を取り外して、しばらくレーダー探知機無しで車を運転していたのですが、良い機会なので、レーダー探知機に何を求めるのか、あたりをいろいろ考えなおしてみました。
率直に言って、昨今、レーダー探知機にどんな機能性を求めるのか、というのがもはや分からなくなってきている状況だと感じています。確かに、新しい方式の取締機は登場してきており、それらに対応するレーダー探知機は素晴らしい製品だと思います。
一方で、普通に安全運転していれば取締なんて気にする必要はない、という意見もあります。加えて、多機能になり過ぎて、本当に必要な機能が何なのか分からくなっているとか、そもそも高額すぎる面もあるところは否定できません。加えて、レーダー探知機のタッチスクリーンはスマホに比べたら全然レスポンス悪くて使い心地が悪かったりもして、非常に微妙なデバイスになりつつあるな、と感じていました。
他方、本当に油断しているときに、やはりレーダー探知機があって良かった、と思うこともあったのは事実です。緊急車両警告や速度変更の警告など、情報端末としては十分に役立つシーン少なからずあります。
要するに、運転中は情報が欲しいのです。これが自分が車を運転するときに欲しい体験で、だからレーダー探知機は、やっぱり必要なのかも、と改めて思ったのでした。
機種選定の条件と結果
じゃあ改めて、何を取り付けるかを考えます。前回、LEI03+を使って、一旦「萌えレーダー」には飽きたので、今回は質実剛健に、必要な機能に絞って機種選定をすることにしました。ポイントは「レーザー式オービス対応」です。
ぶっちゃけどれくらいレーザー式オービスが設置されているか、どれくらいの精度で検知できるのかとか分かりませんが、一つ製品の完成度やスペック的なベンチマークとして、この機能をクライテリアに製品選定をしてみました。
まずユピテルは正直有償データ更新がコスパ悪いので今回はスルーです。
当時、一番評価が高かったのがコムテックのレーダー探知機のハイエンド機だったのですが、なんと電波法違反があって販売停止になってしまいました。仕方がないので、同等に評価の高かった、セルスターのレーダー探知機にすることにしました。コムテックもセルスターもデータ更新は無料ですし、セルスターのASSURAシリーズは以前使っていたことがあり、多少、安心感もあったので、セルスターに決定です(まあ実質レーダー探知機はこの3社しかないので選びようが無いのですが)。
AR-W87LAをフロントガラス上部に取り付けたい
機種はAR-W87LAです。ハイエンドの一体型です。
毎度、分離型の機種と選択を悩むのですが、実は今回、一体型にして、取り付け位置に工夫したいかなと考えていました。今まではダッシュボードに設置していたのですが、今回はドライブレコーダーの横の、フロントガラス上部に取り付けたかったのです。
案外とダッシュボードにレーダー探知機を取り付けると、視界の妨げになるというか、視界に入ってちょっと気になっていたんですよね。何か別の設置方法は無いかと探していたら、フロントガラスの上部やサンバイザーに取り付けるアダプターが売られているのに気づきました。この位置なら、ドライブレコーダーとまとめて置けて、邪魔にもならなそうです。
さらに調べると、セルスターは専用の固定パーツまで売られていることが分かりました。なので今回はフロントガラス上部に取り付けることに決定です。
そして、今回はODB接続はしません。長らくレーダー探知機にOBD端子から信号を取り出すことで、車速や燃料噴射量などをモニタリングしたりしていたのですが、やっぱりOBD端子に何かを繋ぐことはECUに負荷をかけることになるので(レーダー探知機側からECUにCANを通してデータをリクエストして取り出す処理をしているため)、今回はこれをやめることにしました。
セルスター ASSURA AR-W87LA
AR-W87LAはアマゾンで、「宙吊りステー」RO-119はオートバックス店頭で購入しました。
RO-119については、少額商品であり、かつ購入する人も少ないため、ネットショッピングだと在庫が無かったり、送料がかかってしまうものばかりでした。どうしようかと思っていたのですが、ふらふらと近所のオートバックスのレーダー探知機売り場を物色していたら、普通に置いてありました。案外とこういうパーツはリアル店舗探したほうが早いことがあります。
レーダー探知機本体。特に外観上、変わったところはありません。タッチパネルなので物理的なボタン類はありません。
背面にはレーダー受光部と、電源端子、ドライブレコーダー接続端子があります。GPSアンテナが真ん中に見えます。
LEI03+と比べると一回り大きくなっています。3.7インチ液晶を収めた本体は流石に存在感があります。
付属品は電源コードとプラスチックの台座、ジェルマットです。今回は台座もジェルマットも使わずに設置します。
専用フォーマットのSDカードが付属しており、地図データはこちらに収められているようです。そして地図データ更新プランにより、このSDカードを介して地図更新が可能なようです。オンラインで地図更新できないのは惜しいところです。
これまでレーダー探知機はOBDII接続を行っていたので、電源もOBDII接続ケーブルから取得していたのですが、今回は普通にシガーソケットから付属ケーブルを使って取ります。シガーソケットを後席の足元で拡張しているのですが、一応ケーブルは届いています。
結構マニュアルも分厚いです。
宙吊りステーは本体を爪でひっかける形で固定できます。取り外しも可能です。
レーダー探知機の背面に専用のパーツを付けることで、爪がひっかかるようにします。
こういう形でフロントガラス上部に貼り付けます。角度が固定なので、フロントガラスの傾斜に合わせて調整が必要です。この貼り付け部分は金属製なので、グイッと曲げて調整できます。
XVハイブリッドに取り付けてみた
XVハイブリッドのフロントガラスに取り付けるとこんな感じになります。電源ケーブルは右側のピラーを通して運転席足元に落として、そこからシガーソケットを拡張してある後席足元(助手席側のフロントの座席下)まで伸ばしています。ケーブルが3m程度なので、大きな車だとシガーソケットの位置によっては届かないケースもあるかもしれません。
写真ではちょっと威圧感がありますが、実際運転していると、ダッシュボードに設置した場合より遥かに邪魔に感じませんし、明るさも気になりません。むしろフロントガラスへの画面の光の映り込みも無いので、この位置への取り付けは正解だったと思います。
一つ注意点としては、フロントガラス上部が車両進行方向に対してまっすぐになっていないケースがあるということです。XVハイブリッドも、フロントガラスの上端に合わせてレーダー探知機を設置すると、ほんの少しですが、道路の外側に傾いた状態になります。ここは非常に調整が難しいので、気をつけたほうが良いかなと思います。
AR-W87LAレビュー
そんなわけで、取り付けてから1年以上使い続けた感想です。
取り付け位置や測位性能に問題は無い
取り付け位置と視認性、運転中の邪魔さ加減については、取付時の感想から変化無く、やはり取り付け位置として宙吊りは良かったと今も思っています。
OBDII接続が無いことによって、車両情報がモニタリングでず、また車速が取れないためトンネルなどGPS信号が受信できないところで位置ズレが起きるといった制限はあるのですが、実際使っていてそんなに気になることはありません。トンネル内の測位については確かにズレるのですが、3Dジャイロ等のセンサーによってかなりの精度で追従できている印象です。この辺は専用機であるレーダー探知機の強みだと思います。
車両情報が取れないと表示できる情報が少なくて寂しい印象もありますが、私はここに走行距離と稼働時間を表示させて、運転時間の目安として活用しています。実は長距離運転が多いので、運転時間のモニタリングは是非とも欲しかったんですよね。これはこれで非常に有益に感じています。
移動式オービスにもちゃんと反応した
この機種から新たに対応した「移動式オービス」ですが、実際はなかなか設置されている場面に出会うこともなくて、本当に機能するのかずーっと謎だったのですが、最近やっと取締をやっているところを通る機会がありました。
場所は環八通りの井荻トンネルです。移動式オービスによる取締が行われているところに通りがり、ちゃんと警告されて安全に通過することができました。
とりあえず、良かった、っていうところなんですが、私が普段走る範囲では殆ど取締が行われておらず、あまり恩恵を受けていないというのも事実です。本当に必要な機能かどうか、冷静に考えると微妙なところです。
実際、そもそもレーダー探知機の機能レベルって実はこれくらいのところまで来ちゃっていて、新しい機種になったからといって大きく何かが良くなることも無いという事実を再認識させられました。
レーダー機能に大きな問題は無し
レーダー探知機というと、誤反応の話題が多く、うるさすぎて使えないという評価が案外あるんですが、このレーダー探知機はそんなことはありません。
「ゾーン30警告」や緊急車両近接警告、オービス警告(高速道路だと5キロ前警告があります)なども普通に使えますので問題無いです。
アップデートはWifiテザリングでOK、アプリの使い勝手は微妙
データアップデートはスマホのWifiテザリング経由か、レーダー側をAPとして専用アプリで操作するか、いくつか方法があるのですが、アプリの操作感がなんとも微妙だったので、日常的にはWifiテザリングでデータ取得させています。車に乗ってエンジンをかけた段階で、カーナビがスマホにBluetooth接続してくるので、これをトリガーにWifiテザリングを有効化して、レーダー探知機がインターネット接続できるような段取りにしてあります。
データ更新は1ヶ月に1回、その他、天気情報やニュース等は一定間隔で取得して、起動時などに表示してくれます。これは案外と便利です。
アプリでは起動画面の設定などいろいろ細かな設定がスマホの画面で操作できて便利ではあるのですが、タッチパネルでの設定操作にそこまで不満がないので、ほとんど使っていません。走行ログの取り出し等もできるのですが、この場合、レーダー探知機をAPにしてスマホを接続することになります。この方式、結構使い勝手悪いので、改善して欲しいところです(普通に同じ無線LANに繋がっている端末からアクセス可能とかにしてほしい)。
結論、これで十分
総じて、やっぱりこれで十分だなという感想です。もはやレーダー探知機の機能って進化の限界まで来ており、機能差が無くなりつつあるのが現状です。車内デバイスで今進化が進んでいるのはデジタルミラーとドライブレコーダーなので、これらと連動させるところに付加価値を求めるか、くらいが機能面での差別化になるかもしれません。
もちろん、霧島レイモデルのような特別な機種はあるのですが、普通に機能で選ぶなら、このレベルのレーダー探知機を1台買っておけば、長く使っても困らないと思います。
ただ、取り付け位置については、フロントガラス上部への宙吊り形式はオススメします。案外と視界の邪魔にならず、タッチパネルの操作も近くて便利です。
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