スキーブーツを新調したので、以前から気になっていたアイテム「ブーツソールプロテクター」(今回購入したのは「フットワーカー」「FOOT WALKER」です)を購入してみました。確かに歩きやすくてとても便利なんですけど、脱いだら邪魔という致命的弱点があり、実用上悩ましい製品です。ただ、履いた時の無敵感が病みつきになりますので、まあ興味のある方は試してみて欲しいです。損は無いと思いますが、万人にオススメはしません。
スキーブーツを新調したので、ソールプロテクターを買ってみた
今シーズンは久々にスキーブーツを新調しました。
せっかくの新しいブーツなので、大事に履きたいところです。そこで以前から気になっていたアイテム「ブーツソールプロテクター」を使ってみることにしました。
ソールプロテクターの製品としては概ね3つメジャーなものがあると思います。レクザムのFOOT WALKER、SIDASのスキートラクション、そしてセイラスのキャットトラックです。
機能的な差はあまり無いのですが、形状の違いで使い勝手には若干差異がありそうな印象です。値段としてはキャットトラックがちょっと安めには見えますが、そこまで大きな差はありません。
結局、いろいろ調べて最終的にFOOT WALKERを選びました。これを選んだ理由は、とにかく一番作りがしっかりしていそうだったからです。脱ぎ履きするときに引っ張るかかと部分の取っ手が頑丈そうなので、やっぱりコレかなぁと思いました。値段は一番高めではありますが。
REXXAM FOOT WALKER
今回は通販で買いましたが、普通にスキーショップに行けば店頭でも入手できると思います。実際神保町で実物を見たこともあります。
サイズはフリーです。カラバリがありますので、ブーツやウェアのカラーに合わせて選べば良いと思います。
中味はこんな感じです。第一印象は「でかい」「重い」といったところ。スキーブーツのソールをつま先からかかとまでカバーするので、相応の大きさになりますし、厚みもしっかりありますので、結構ずっしりとした質感が感じられます。
ブーツのソール長に合わせてネジで長さを調整して使います。目安として長さの数字が振られていますが、現物合わせをしたほうが間違いありません。
と、いうのも、ネジ穴による長さ調整は結局1cm単位になっているのですが、実際のブーツのソール長は296mmとかになっていて、きっちり数字が合うわけではないからです。じゃあ300mmと290mmと、どっちなんだ、ってなると、最終的には現物と合わせてみて、付け外しのし易さや、履いた時に脱げないかどうかなどの使い勝手で選択することになります。実際のところ、使い勝手の良いネジ位置は現物合わせでおのずと決まります。
早速スキー場で使ってみた感想
早速、スキー場で使ってみました。
付けるとこんな感じになります。まあ付けてるな、って分かる程度ではありますね。
このかかとの紐を引っ張って付け外しすることになります。やっぱりこれくらい大きいほうが安心感はありますね。
以下、実際使ってみて感じたメリット、デメリットをレビューします。
ソールプロテクターのメリット
まずはメリットから。
とにかく付けたら最高に快適になる
この一言に尽きますが、とにかくブーツでの歩行が快適になります。ソールを保護するというのが謳い文句ではあるのですが、実際は硬いブーツのソールが柔らかいゴム底になるため、歩いた時の衝撃も柔らかくなるし、滑らなくなるし、とにかく歩行が快適になります。
特に衝撃吸収性が出ることによる歩行性の向上には思った以上の効果があって、歩くのがとにかく楽になります。逆に、硬いソールのブーツで歩くのってそれだけでもかなりのストレスだったんだなぁと再認識させられます。滑り止め効果もあるため、滑りがちなレストハウスの硬い床でも安心感が高いです。
駐車場からゲレンデまで歩く距離が長いスキー場というのはどうしてもあるので、そういったシーンでは猛烈に「持っていて良かった」と思えます。
ソールの保護効果、防汚効果
当然ながらソールがアスファルトなどで削れるのを防ぐ効果があります。また、駐車場が未舗装だったりすると、ブーツが泥で汚れてしまうことがありますが、こういったシーンでもブーツ底への汚れの付着を防止する効果があります。
脱着は簡単だけど歩いていて外れることはない
かかと部分の紐を引っ張ることで簡単に脱着できます。つま先とかかとの「コバ」部分にプロテクター本体がひっかかるため、思った以上にしっかりフィットします。ですので、長ささえちゃんと調整されていれば、そうそう歩いていて外れるようなことはありません。
以上、期待通りの効果が得られて満足です。特にゴム底になることで歩行が楽になる効果は期待を超えており、とにかく履いたら最高になれます。
ソールプロテクターのデメリットと注意点
さて、履いたら最強のソールプロテクターですが、弱点と注意点もありますので、ご参考まで。
脱いだら邪魔
もうこの一言に尽きます。履いたら最高なんですが、脱いだら邪魔です。かさばります。
ゲレンデを見ていると、ウェストやバックパックにソールプロテクターをぶら下げて滑ってる人、居ますよね。私もウェストポーチのベルトにはさんで滑っていたのですが、まあ控えめに言って邪魔です。重いし、かさばります。
頑張ればウェアのポケットにも入りそうではあるんですが、それだと滑っていて運動の邪魔になります。バックパックに入れるなど、脱いだあと持ち歩く手段を確保・確立しておかないと、便利に使うのは辛いです。ちなみに私はその後バックパックを買ってしまいました。
とにかく、脱いだら邪魔ですので、そこは何らか覚悟が必要だと思っていたほうが良いです。
濡れる、汚れる
当然ながら、泥道を歩いたりすると汚れます。雪のゲレンデを歩けば、雪が詰まって濡れます。つまり汚れた状態のソールプロテクターを管理する必要があるということなんです。
バックパックに入れるにしてもビニール袋を用意しておかないとバックパックの中が汚れます(多分このパターンで持ち歩いている人が多いような印象です)。濡れたり汚れたりすることは想定しておいたほうが良いと思います。
ブーツを履く時は外しておいたほうが良いかも
私はかなりぴったりなサイズのブーツを履いて滑っているので、ブーツを履く時は結構しっかりと力が入る状態にして履かないと、そもそも足が入りません。ソールプロテクターを付けた状態だとソールがゴム底になってしまうため、力が入りづらくなってブーツが履きにくく感じることがありました。
特にサイズぴっちりなブーツの場合は、ソールプロテクターを付けたままでブーツの脱ぎ履きをするのは難しいかもしれないと思っています。
そもそも要るのか
ちなみに私は今回ブーツを買い換える前、古いブーツは7年ほど履いていました。シーズン中20日くらい滑るので、概ね滑走日数にすると150日くらいになるでしょうか。
これだけ滑りに行って、あちこち移動しまくって、ブーツのソールがどれだけ削れたか?ということで、改めて確認したんですが、実はほとんど削れていませんでした。当然、アスファルトの上を歩くときなどは気を使って丁寧に歩いたり、そういった努力を続けた結果ではあるのですが、現実的にビンディングとのフィッティングに問題がでるほどブーツのソールが削れてしまうケースは結構起こりにくいのではないか?と思っています。
確かにかかとやつま先のソールの角は削れてしまっていたので、これが抑止できるのは十分効果があると思うのですが、実際「ソールプロテクター」としての必要性については、その程度のものだと思っています。
圧倒的に快適だし機能的だけど、使い勝手には注意
以上、ブーツを新調したので以前から気になっていたソールプロテクターを使ってみた話でした。とにかく、履いたら最高です。ソールの保護効果より、むしろブーツを履いて歩くのが楽になる効果のほうが有益だと思います。持っていて損はない製品だと思います。
一方で、脱いだら邪魔ですので、その取り回しについてちゃんと考えておいたほうが良いです。具体的には、バックパックに入れる、ウェストポーチにぶら下げる、など、外した後、どうやって管理するかを決めて覚悟を決めておかないといけません。これは覚悟でありコストであり、履いた時の快適さの代償と割り切る必要がありますので、そういうものだと思っておいたほうが良いと思います。
総じて、メリット・デメリットを天秤にかけると、まああっても邪魔じゃないかなぁというところです。あとはゲレンデの環境(どれだけ歩く必要があるか、レストハウスの床の滑りやすさなど)によって、持つか持たないかを決めるで良いかなぁと思っています。
万人にオススメできるかと言われると微妙なところはありますので、参考にしてもらえると嬉しいです。ちなみに私はバックパックを買ってしまうという解決策を取ってしまいましたので、こちらもご参考まで。
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