楽ナビAVIC-RZ99レビュー。楽ナビだって良いじゃない。

ドライブ

XVハイブリッドにはディーラーナビで楽ナビを付けています。前車RB2ではサイバーナビを使っていたので、事実上グレードダウンなんですが、流石に新しい楽ナビは良い感じです。

XVハイブリッドはディーラーナビで楽ナビを選択

これまでナビは基本後付してたんですよね。理由は、メーカーナビもディーラーナビも、1世代くらい古めのモデルが採用されていることが多いことと、結局車自体のライフサイクルに比べると、どうせナビは先に買い換えることになるため、だったら最初から社外品で、って思っていたからです。

ただ、その状況も今は昔。カーナビの技術的なスペックが頭打ちとなってきた昨今であれば、保証面や取り付け品質で安心感の高いメーカー・ディーラーナビも良いかなぁと思っていました。

そしてXVハイブリッド購入。カーナビは結局ディーラーナビを付けてしまいました。結局、決算時期でオプションも安かったというのが大きいです。モデルは楽ナビAVIC-RZ99ZP。最後の「ZP」はスバルナビであることを示しており、実質的にはAVIC-RZ99です。2015年モデルですが、スペック的には十分。オプションとしては、ETC(2.0)、バックカメラ、そしてステアリングリモコンって感じです。

楽ナビ以外にも選択肢はあったのですが、元々サイバーナビ(AVIC-VH9000)を使っていたこともあり、慣れ親しんだSmartLoopが使える点に重きをおいて、楽ナビにしました。

ステアリングリモコンはやっぱり便利

そんなわけで、取り付けされた状態で納車です。後付の手間を考えると、やっぱりディーラーナビ、楽で良いです。ステアリングリモコンが使えるのもポイントです。

ステアリングリモコンには、オーディオ関連の操作が可能なスイッチと、地図拡大・縮小ボタンとかがが付いています。この、地図拡大・縮小って、サイバーナビ(AVIC-VH9000)はリモコンすら対応していなかったので助かります。ボリュームコントロールとか、ソース切り替えとか手元で可能になっています。

付属リモコンは置き場に困る

AVIC-RZ99の売りの一つに、スマートコマンダーがあります。確かに便利なんですがねぇ・・・。意外に、「帯に短し襷に長し」とは、このことか、と思う。ステアリングリモコンで通常の操作は事足りてしまうし。そもそも、このリモコン、どこに置くのが適切なのか分からないという。

納車時も、普通にドリンクホルダーに転がってた状態で、さてはて、って感じでしたが・・・。そういえば、センターコンソールに、リモコン置き場と思しき場所があるので、ここに設置してみました。

なんでここに設置してくれなかったか、って、リモコンの形状的に、ここに嵌まらないんですよね。結局。仕方がないので、”無理やり”固定してみた。いや、どっかに転がしておくよりマシでしょう、という。

要するに、上げ底してあげれば、ちゃんと固定できそうなので、間に挟むプレート的な何か(これ商品名は忘れましたが・・・ドアの蝶番とか、その辺に売ってた、何か)を使ってみることにしました。

それっぽく固定できましたが・・・

  • この位置ではリモコンが反応しない。
  • ホルダーからリモコンを外すのが困難。

という訳で、実質「飾り」になってます(苦笑)。これなら、どっかに転がしておいたほうがまだマシか・・・。という訳で、スマートコマンダー、まだ使いこなせてません。なんだか微妙な状態。

最初にやることは、登録と「バージョンアップ」

で、このAVIC-RZ99というナビには、「2018年版まで地図データアップデート無償」という特典が付いています。ディーラーナビとしてもこれは対応しているんですが、基本、SmartLoop登録が前提のサービスということで、この辺の手続きは自分でしなければなりません。

どうやらコレ、ディーラーでもトラブルになっているらしく、”覚書”的なものにサインさせられました。ちゃんと自分で登録しないとアップデート受けられないよ、っていう内容です。元々SmartLoopを使っていた身からすると、全く不都合の無い内容なんですが、パッとこのナビを渡された人からすると、かなりハードル高いんだろうなぁ、と思います。

どれくらいハードルが高いか。以下、実際の手続きを記載します。

まず、初期状態では、地図は2015年版になっています。

ここからアップデートすることになるわけですが、アップデートにはそもそも、16GB以上のSDカードが必要です。これを入手しなければなりません。私は手元に32GBのSDカードが余っていたので(前車RB2でドライブレコーダーに使っていたSDカード)、これをフォーマットして使いました。

SDカードの挿入口はナビの蓋を開けると出てきます。最初に、SDカードをナビに入れて、「初期登録」をする必要があります。これで、そのSDカードが、ナビで使えるようになると。

続いて、ここからPCでの作業になります。環境としては、SDカードが読み書きできる、Windowsマシン(8以上だったっけ。私はWindows 10マシンを使いました)が必要になります。ナビスタジオの楽ナビ版をパイオニアのサイトからダウンロードして、インストールします。

そして、地図データをダウンロードするには、SmartLoopにユーザー登録を行い、そのアカウントで、アプリ上からログインする必要があるんですが・・・って、この辺できっと多くの人が挫折するだろうな(苦笑)。

私は既にサイバーナビを使っていて、SmartLoopは登録済みだったので、SmartLoopアカウントの「機種変更」手続きで地図データがダウンロードできるようになりました。SmartLoopホームページの契約情報変更画面を見ると、『以下の情報(機種情報を含む)を更新する場合は電話してね』って書いてありますが、何のことはない、機種変更手続きは可能です。機種変更というより、RZ99のユーザー登録の際、既存のSmartLoopユーザーアカウントを指定できるという形で情報が上書きできます。

アプリでログインができたら、ダウンロード可能なデータが一覧表示されますので、必要なものを指定してダウンロードします。地図データについては、基本、ダウンロード予約を行い、その期間内に発行されたアクセスキーを用いてダウンロードを行うのですが、既に最新の地図データ公開から時間が経っていることもあり、即時でダウンロードが開始できました。サイバーナビでは意外に予約が厳しくて、2週間先とかしか予約できないこともあったっけ。楽ナビ、SDナビだからそんなことが無いのかとか、事情の詳細は分かりません。

ダウンロード容量は8GBくらいだったかな。詳細忘れましたが、かなりの量をダウンロードすることになりますので、寝る前にダウンロードをかけておくのがお勧めです。ダウンロード後、SDメモリに書き出すことになるんですが、SDメモリって意外にアクセス速度遅いので、かなり時間かかります。しかも、書き込み後の検証(ベリファイ)処理もあるので、相当時間かかると思ったほうが良いです。

この辺で、おそらく殆どの人が脱落しているはずです。最後に、さらなる脱落ポイントがあります。

データを書き出したSDメモリをカーナビに戻すと、アップデート可能なデータを検知して、アップデートをサジェストしてくれます。これは差分データでも同じです。そして、最後の試練を迎えます。

そう、このデータアップデートに90分かかると。しかもその間、ナビは使えません。まさか途中中断できないの?とか思ったら、途中中断はできるようです。

途中で電源落としても、ちゃんとその時点から再開するとのこと。SDカードだけは抜いちゃダメです。てゆっか、そういう大事なことは最初に言えよ!って、この画面を見た瞬間に叫んでしまいましたが。

つまり、バージョンアップ中も、ナビは使えませんが、車の運転はできるし、途中でエンジン停止したりしても、バージョンアップはちゃんと継続します。ただし、ナビが使えない=バックカメラが使えないということで、あまり嬉しい状況ではありません。なかなかにシビアです。

ちなみに、差分データのアップデートは、ナビ使用しながらでも可能です。もちろんレジュームもしますので、こちらは(流石に)お気楽です。

様々な苦難を乗り越えてバージョンアップ完了しました。実際やってみた感想としては、これは超絶難易度高いですね。いろんな予備知識が必要だし、もちろんPC環境やSDメモリも必要だし。ディーラーに預けたらアップデートしてくれるとか、そういう形のサービスが無いと、やっぱり辛いかなぁ、と思いましたが・・・ああ、そのためにメーカーナビがあるんだなぁ、と別の意味で納得しました。

ETC2.0は普通に使えるけど、まだまだこれから

期せずして、ETCは2.0対応になりました。詳細はこちら参照。

https://www.go-etc.jp/etc2/index.html

一つポイントがあって、「情報提供サービス」というのがあります。これ、要するにVICSの次世代版だと思えば良いらしい。

http://www.vics.or.jp/know/service/etc2.html

こちらのVICSセンターのページをフラフラと見れば分かる通り、従来のVICSインフラ(FM、電波&赤外線ビーコン)を置き換える予定のインフラとして、ETC2.0が対応している電波ビーコンは位置づけられており、今後設置される新規のビーコンはすべてETC2.0の電波ビーコンになるらしい。

確かに、楽ナビを搭載してから、高速を走っていると、VICSユニット付けてないのに、交通情報が降ってきます。これがETC2.0の電波ビーコンです。ただ、まだまだ件数が全然少ないし、一般道ではいつ受信できているのか良くわからないし(VICSユニット付けていると、交差点付近で大体情報受信できます)、現時点では、まだVICSユニット必要だな、と思いました。

バックカメラは広角になって使いやすくなった

バックカメラについては、さすがディーラーオプションということもあり、前車サイバーナビで付けていたサードパーティ製カメラより視野角が広くなって、非常に見やすくなりました。バックカメラは視野角の広さが重要ですね。リアのセンサーも相まって、後方の安全性はかなり高まった印象です。

Bluetoothも機能UP&使い勝手向上

元々サイバーナビでもSmartLoop接続のため、Bluetoothでケータイ(Android/CobaltBlue)を使っていたんですが、RZ99は流石に凄く進化しています。

当然ながら、ハンドセット接続とBluetoothオーディオに対応するんですが、2台で用途を使い分けられます。私の場合、

  • ハンドセット、SmartLoop接続等は、Android arrows M02(DMMモバイル)
  • BluetoothオーディオはiPhone 7 Plus(SoftBank)

という組み合わせを設定していますが、これが完全ワイヤレスで自動で使い分けで繋がるって、恐ろしく便利です。

しかも、インターネット接続については、デフォルトがPANで、DUNにも対応するという仕様になっています。DUNの場合、「プロバイダ設定」という、いつものAPNとかユーザー名とかの設定があるんですが、PANの場合(所謂インターネット共有)、そんな設定無しで一発で繋がります。しかもPANのほうが圧倒的に高速です。そもそも、PAN接続じゃないと、ボイスコントロールが使えなかったり(認識をネット側でやってる感じ)しますので、是非ともPANで使うべきです。

PANなので、きっとiPhoneのインターネット共有(Bluetoothテザリング)でも行けると思いますが、そのためには、インターネット共有を有効化しないといけないんですよね。なかなかに面倒です。

Androidの場合も、Bluetoothの有効化とインターネット共有の有効化をやらなくれはいけないので、手間は一緒なんですが、こちらは「BT AutoTether」というアプリで、『楽ナビが繋がってきたらインターネット共有を有効化する』という設定を行っています。これで、BluetoothのON/OFFだけで、楽ナビがインターネットに繋がる状態にできます。

これでやっと、CobaltBlue、Bluetooth DUN接続を捨てられます。密かにこれが一番嬉しいかもしれないです。

Bluetoothオーディオですが、音質的にはSBC接続だと思われるので、流石に最高!ってわけではないです(音声の遅延時間からSBCと憶測しているだけですが)。それでも必要十分な音質で接続できているので、利便性を考えたら全く不満はありません。

楽ナビでいいじゃん

まだまだいろんな機能があるんで、もっと遊べそうですが、ここまで使ってみた感触としては、これで十分じゃん、という感じです。サイバーナビじゃなくても、ここまで出来ると。カーナビとして必要十分な機械になっていると思います。特にBluetooth周りの機能性はとにかく便利ですね。

ただ、バージョンアップの手間とか、Bluetoothにしても、ケータイ・スマホ側の対応とか、この辺の状況見ると、もう多機能過ぎて、純粋にカーナビとして使ってるだけでは、この楽ナビの真価を発揮できないんだよねーと、ちょっとまどろっこしい感覚もありますね。ぜひとも、多くの人に使いこなして、最新技術の恩恵を受けて欲しいとは思うんですがね。

追記:使用開始2ヶ月、サイバーナビとの差異を実感

追記です。使用開始から2ヶ月、スキーツアーも含めていろいろ使ってみての追記。

正直、サイバーナビとのナビ性能の差を”まざまざと”・・・とまでは言いませんが、それなりに感じています。スマートループの情報もきちんと掴んでは居るんですが、渋滞回避性能や、駐車場入口案内など、細かなところで、やっぱりサイバーナビのほうが優れている、と感じるシーンが散見されます。

値段もそれなりに違うんで、相応、と言えばそれまでですが、ルート案内の品質やナビ性能そのものに期待する方はやはり、楽ナビではなく、サイバーナビを選ぶべきかな、というところ。あくまで個人の感想ですが、参考まで。

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