Amazonで売ってる後付の安いTPMSを3年ほど使っていまして、実際どうなのよ、って辺りの感想をまとめています。結論から言うと、すごく便利だし、これは是非付けるべきだと思いますが、最終的に不具合が出て取り外しました。
TPMSは便利なので、また別のものを取り付けたいな、と思うところです。
Amazonの安いTPMSを付けて3年使った感想
3年ほど前、Amazonで安いTPMSを買って使い始めました。
Amazonの安いデバイスは当たり外れが大きいですが、私が買ったこの商品はぶっちゃけ大当りだったと思います。その後3年間、内蔵充電池の劣化やソーラーパネルの劣化などあったものの、機能的には全く問題なく使い続けられましたので、かなり満足度は高かったです。
タイヤ空気圧の不安が無くなる安心感
繰り返しになりますが、最大のメリットは、タイヤ空気圧に関する不安が払拭されることだと思います。
空気圧が十分か否かって、目視で確認するのは難しいですし、いちいちエアーゲージでチェックするのも手間です。スローパンクチャーなどのリスクもあるので、定期的に確認したほうが良いのは分かっているのですが、まあ面倒です。
この辺の煩雑さと空気圧に関する不安が一気に解消できるという、TPMSにはそれだけで価値がある製品だと思います。常に空気圧が分かる安心感はとにかくストレスフリーで良いです。
温度変化と空気圧、季節要因と燃費の関係が分かる
そして、空気圧とタイヤ温度が見えるようになったことで、新たな発見もありました。感覚的には、タイヤ空気圧って温度変化に伴って変動はあるんだろうな、と漠然とは思っていたのですが、実際数字を見てみると、空気圧が思った以上に変動していることが分かって面白かったです。
当然ながら、空気圧は温度が高くなればそれに付随して高くなりますし、温度が低くなれば低くなります。実際には、標準空気圧2.6くらいで調整していても、夏場だと3.0近くまで上がるし、逆に冬場、極寒のスキー場から帰る際には2.0未満まで落ちていることもあります。結構空気圧は変動していました。
これが燃費にも影響していたようにも見えます。満タン法で燃費を記録し続けているのですが、以前から、春から夏にかけて、気温が上がっていく時期には燃費が良くなり、逆に秋から冬にかけて、気温が下がっていく時期には燃費が悪くなる傾向が見られていました。漠然と、気温が上がると燃費が良くなる、下がると燃費が悪くなる、くらいに思っていたのですが、タイヤ空気圧もこれに呼応するように変動しているので、この影響もあったように感じます。
実際、TPMSを付けてから、特に秋冬の寒い時期に空気圧が低くなっているのに気づいて調整する機会が何度かあり、結果燃費の季節傾向が若干変わっています。まあこれだけが要因ではないとは思うのですが、特に気温が低くなっていく時期って、タイヤ空気圧も下がる傾向になる、というのが分かったのは良かったです。
センサー側の電池は2万キロくらいでなくなる
センサー側の電池持ちについては気になる方も多いでしょうし、レビューを見ても、すぐ電池が切れた、表示されなくなった、などセンサー周りのトラブル報告も多いです。中には電池切れに起因するものもあると思います。
電池持ちは公式には概ね1年と言われています。私自身の体感では、概ね走行距離2万キロくらいが目安かな、と感じています。
最近のTPMSではセンサーの電池電圧がモニタリングできる機器もあるようですが、私が使っていたTPMSはそんな機能はなく、だいたい、2万キロくらいで、繋がりが悪いとか突然アラームが出て消えるなどの動作不良が見られるようになってきます。結果、電池交換したら治った、というパターンです。
動作がおかしいな、と思ったらバッテリー切れを疑うべし、というところです。電池はCR1632という一般的なボタン電池で入手性も良く、バルブ型のTPMSは電池交換も簡単なので、動きがおかしいと思ったら電池交換を試してみると良いと思います。あと、電池交換する時は4本まとめて交換が基本です。だいたい1本おかしくなったら他の3本も潜在的には電池消耗していると考えるて良いと思います。
3年使って、ついに寿命を迎えた
3年使う間に、センサー側は電池交換することで特に問題なく機能し続けてくれたわけですが、結局、受信機側、ソーラー充電周りが起因となって使用できなくなりました。
不都合が出てきたのは受信機の充電系
2022年夏頃からソーラーパネルでの充電ができなくなってきたので、USB端子を繋いで充電し、しばらく使う、みたいな使い方になってきました。その後、徐々に充電池も弱ってきて、冬ころからは常時USB端子を繋ぎっぱなしで使う状態になっていました。
やはりソーラー充電&充電池による完全ワイヤレス受信機は充電系が厳しいです。これだけ安い機器ですので、まともな充電制御などできているとも思えません。そして最終的には、内蔵の充電池が膨らんできてしまったため、使用を中止しました。
電池が膨張して、ソーラーパネルが浮いてきてしまいました。
基本的なTPMSとしての機能にはまだ問題無かったので、結局ソーラー充電がネックになってしまった辺りはなんとも微妙なところです。
実はセンサー側にも不具合が
一方のセンサー側ですが、機能的には問題無かったのですが、ケースの裏蓋が物理的に壊れてしまい、こちらも使いづらくなってしまいました。
キャップ型のTPMSのセンサーには、蓋と本体と裏蓋の「3ピース構造」のものと、裏蓋のない「2ピース」構造のものがあります。私が購入した当時は3ピース構造のものが多かったのですが、現在は2ピースのものも増えてきた印象です。
3ピース構造のセンサーの場合、裏蓋と表蓋がズレないように固定する機構が必要になります。これはセンサー付け外し時に蓋が取れてしまうことを避けるためです。私が使っていたTPMSの場合、これが写真のような爪になっていて、これが表蓋にかろうじて引っかかる構造になってます。
当初からこんなんで大丈夫かなと思っていた一方、実際使ってみるとそんなに力が入る箇所でもないので、これはこれで良いのかも・・・という感じだったのですが、最終的に爪が折れる個体が出てしまいました。
こうなってしまうと、センサー取付時にキャップを深く締めすぎたり、取り外し時にキャップだけ取れてしまうということが起きかねません。実際にはセンサーの取り付けにそんなに力をかけることも無いのですが、ちょっと不便だし、気になるし、というところ。こういう部分はなるべく頑丈なほうが安心です。
次に買うTPMSに求めるポイントについて
以上、3年前にAmazonで買った安いTPMSはしかるべき寿命を迎える形で使えなくなってしまったのでした。とはいえコスパで考えたらもう大満足だし、なによりもTPMSっていうのがどれだけ便利かというのを知れたことはとても有益だったと思います。
そこで、次に使うTPMSを選定することになるわけですが、今回の経験から次のTPMS選定のポイントを以下にまとめます。
センサーの2ピース構造は譲れない
やっぱりセンサーはシンプルは2ピース構造が良いです。製品の構造上、3ピースにするとどうしても表と裏の蓋をつなぎ合わせる機構が必要になります。そして安いTPMSで採用されてる構造は基本的に爪です。一度、爪折れを経験した身としては、ここはできれば避けたいところです。
なにより構造がシンプルになることのメリットもあると期待されますので、2ピースにはこだわりたいところです。
ソーラー充電もできれば避けたいが・・・・
結局ソーラー充電系の不具合がTPMSの寿命を決めてしまった感もあり、小型機器のソーラー充電はちょっと不安だなぁと正直思っています。ただ、これを避けるとなると選択肢がかなり減ってしまうし、価格もちょっと上がってしまいます。
コスパで考えると、3年使えたんだから良いじゃないか、という考え方もできます。また技術は常に進化してるので、今販売されている機器については3年前の製品より改良されていることは十分考えられます。
本当は、ソーラー充電も避けたいところではあるのですが、トレードオフとしては微妙、という感じかなと思っています。
いっそ受信機なしのBluetooth TPMSもある
一方で、今回TPMSを検索している中で見つけたのが、テスラ車用のTPMSセンサーの予備品です。Blueetoothで車体とは連動しているとのことで、なるほど、Bluetooth BLEで飛ばすのはアリだな、と思ったわけです。
気になって調べてみると、実際BLEで情報をスマホ等に飛ばしてくれるセンサーだけの製品というのも売られていました(受信機がBluetoothでスマホと繋がるものもあります)。確かにこれなら受信機のソーラー充電の問題などもなく、スマホアプリで確認できるので使い勝手良さそうです。スマホ側はBLEのメッセージ受信でアプリを起動するなどのトリガー動作もできそう。常に見ている必要もないので、これは十分魅力的な製品に見えました。
製品としては結局はBLEセンサーなので、受信側のアプリ開発にトライされている方も見受けられ、とにかく面白そうです。
ただ、技適が怪しい。当然、中華製の製品なので果たして技適が取られているのかが怪しいです。念のため、Amazonで売られている製品と同じものをAliExpressで検索、そこから型式と思われる文字列を抽出して技適検索してみても何も出てきません。これは流石に怪しい。
それ以前に、結構高いのです。メジャーな製品ではないですから仕方ないところですが、やっぱり売れ筋と比べるとコスト面の魅力も薄いです。
将来的に、Bluetooth TPMSには流行って欲しいところではありますが、現時点で選択するのはちょっと辛そうです。
そして、TPMSを更新してみた
以上のような観点でTPMSを選定し、結果、買い替えを実施しました。結論から言うと、
- 売れ筋の安いTPMSを買うも満足できず返品
- 結局国内ベンダーのTPMSを購入、最初からこれにしておけばよかった
という顛末になっています。詳細は別記事にしますが、なかなかTPMSも奥が深いなぁというところです。
最後に、改めて。TPMSは是非使ってみるべきです。キャップ型のTPMSでも十分使えます。おすすめです。
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