そういえば2020年6月にiPhone SE(第2世代)を入手していたので、レビューをあげておこうと思います。一言でいえば、このiPhone SE2、非常に自己主張の強くない珍しいiPhoneだな、って感じです。誰もが持っていて違和感のない一台ではないかと思っています。
iPhone SE2を買った話
今回はソフトバンク回線の機種変更で、iPhone 7 Plus→iPhone SE(第2世代)に切り替えました。
今回はまあそんなに混んでないだろうと思って、慌てずのんびり手続きしたので、結構入手まで時間がかかってしまいました。5月11日に予約して、結局届いたのが6月4日です。1ヶ月とまでは行かないまでも3週間待たされました。やっぱりiPhoneの人気は健在なようで。
さて、ところでこれを書いているのは既に2021年の6月です。なので1年使った後のレビューになっています(苦笑)。いやー、レビュー上げるタイミングを逃しちゃったんですよね。でも未だにこのiPhone SE2、堅調に売れているようですので、せっかくだからレビュー挙げておこうと思いました。iPhone SE2が気になる方の参考になれば嬉しいです。
なぜSE2にしたのか
まず、なぜiPhone SE2にしたかについて。もともと使っていたのがiPhone 7 Plusですので、タイミング的に考えれば、iPhone 11というのは選択肢にあったところなんですが、ちょっと時期をずらして、今回、SoftbankでiPhone SE2にしています。
まずひとつめの理由として、コンパクトな端末が欲しかったからです。
実は既にau回線でiPhone Xs Maxを使っていたため、iPhone 7 Plusはこの時点でほとんど使っていませんでした。原因は使い分けができないからです。どちらもサイズが大きく、カメラ機能に力の入ったフラグシップモデルです。回線の違いはあっても、こうした端末が2台あっても、使い分けは難しくどちらかは使わなくなってしまいます。
なので、明らかにiPhone Xs Maxとはキャラクターの異なる端末が欲しかったわけです。こうすることで、2台使い分けができるかなぁと思った次第です。ハイスペックなiPhoneって、結構使っていて疲れることがあるんですよね。
あともう一つの理由として、新しくなったSEのコンセプトを確認したかったところがあります。
以前にはiPhone SE(第一世代)を使っていたこともあるので、あの頃から何が進化したのか、コンセプトや使い勝手がどのようになっているのかを実際に使って体感したいなぁと思ったわけです。
iPhone SEは、小さなハードにもの凄い性能を詰め込んだ感があって、なかなか面白い端末でした。一方でそのアンバランスさも垣間見え、SEというコンセプトの難しさを感じたところもありました。SE2となってどのよう仕上がりになっているか、気になったところです。
iPhone SE2を買うまで
詳細は前の記事でも書いていますので軽くまとめます。
まずキャリアはソフトバンクです。最近はiPhoneも価格戦略が変わってきたようで、キャリアで買うよりSIMフリー版をAppleで買ったほうが安いこともあるんですが、一応、今回もソフトバンクにしています。
プランは「ミニフィットプラン」。1GBから段階的に料金が上がっていくプランです。スマホは複数持っているので、通信容量はテザリングなどを使うことでうまくバランスできるかな、というところです。
アクセサリとしてはケースとフィルムはいつものを手配済みです。
iPhone SE2を使うまで
まずは開封からです。
こんな感じで一式揃いました。
今回はSIMはそのまま差し替えですので、差し替えた瞬間から使えます。開通処理などが必要無いので簡単です。
新しいiPhoneはやはりワクワクしますね。
でも中身はそんなに代わり映えしないので、割愛・・・
付属品はライトニングケーブルと充電器と、ライトニングで接続できるヘッドホンです。充電環境は既にあるのでこれらは使わないんですけどね・・・。もったいない。
と、まあパッケージはもう見慣れた感じで、流石に新しいものはなさそうです。
さて、iPhoneが届いたら、まずはケースとフィルムを取り付けます。セットアップはそれからです。
新たな試み、既存のiPhoneからのセットアップを試してみた
せっかくなので、今回は既存のiPhone 7 Plusからの復元セットアップをしてみました。いつも新しいiPhoneはゼロからセットアップし直すんですが、前から気になっていたので試してみることにしました。
こんな感じで、古いiPhoneを近くにおいておくと、そこからセットアップを行うことができるっていう機能です。しばらく前からできるようになっていた記憶はあるんですが、いつも手動セットアップしてました。
Apple Watchのペアリングみたいな感じで連携させます。相互通信はWifiかBluetoothかでやってる感じですが、詳細は分かりません。
そうすると、旧iPhoneからデータ転送が行われ、セットアップされます。特に、セットアップにかかる時間が短いとか、そういうメリットはなさそうです。なんていうか、結局は、普通の復元セットアップって感じでした。
で、これがセットアップ後の状態ですが・・・・やっぱり普通の復元と結果は変わらず、アプリなどは結局再ダウンロードです。もしやこれが短縮されるかな?と期待していたんですが、甘かったですね。とにかく、普通でした。
なので、ゲームアプリのデータもすべてダウンロードし直しです。
結局、まともに使えるようになるのに1時間くらいかかってしまいました。要するに、バックアップから設定するのと同じ状態でした。よく言えば普通です。次、使うかどうかはちょっと悩ましいところですね。
iPhone SE2レビュー
という訳で、ここからがレビュー本編です(苦笑)。これからSE2を買おうとしている方へ。もう1年くらい使ってからのレビューです。
iPhone SE(第一世代)との明らかな違い
これについては、いくつかベンチマークなどで情報が出ているサイトもありますが、ぶっちゃけ、iPhone SE2は、死ぬほど速くは無いです。体感的にも、Xs Maxを併用していると、それほど速くないかな、って分かる程度のスピード感です。
iPhone SEって、当時は結構早かったんですよね。物理的なパッケージこそ4インチボディでしたが、中身は最新機種相当で、かなりキビキビ動いていた印象があります。ただ、画面が小さかったんです。当時、iPhoneは大画面化が進行しているところで、あえて4インチボディを持ってきたところはむしろ評価されていたところですが、つまりそれはiPhoneの進化の方向性ではなかったと。これが実はSEの目指す真のテーマだったんだよな、というのを、SE2を見て改めて感じました。
iPhone SE2はiPhone 8相当のボディです。あえてホームボタンを残しているところが象徴的なところで、これが評価されているところもあります。これが実は、iPhone SEと同じコンセプトなんだと考えられます。つまり、iPhoneの今後の方向性、カメラ機能の強化や大画面化、そしてFaceIDによるボタンレスデザイン。これらをあえて実現していないのがSE2のコンセプトというわけです。
そして性能面です。iPhone SEは当時かなり速かった印象があるのですが、iPhone SE2は、実はそこまで速くはありません。ここはおそらくコスト面の妙なんだと思います。iPhone SEを作るときは最も効率よく調達できるスペックのパッケージが比較的高性能だった。そしてiPhone SE2を作る時はもうちょっとスペックが低いものがコスト効率良かった、かつ、性能も「十分高いもの」だった、ということなんだと思います。
つまり。iPhone SE2はたしかに十分な速さを備えていますが、それはiPhone SEが出た当時の、iPhone SEと当時の現行機のバランスとはちょっと違うものだと思っていただいたほうが良いかなと思います。iPhone SE2はたしかに十分速いのですが、現行機種を食うような速さではないです。
改めて、SEというモデルのコンセプトを再認識させられた気がしました。
意識の高さを求められない稀有なiPhone
これは個人の意見ですが、変な話、iPhoneって結構おしゃれだし、高性能だし、高いしデカいし、なんか意識高い印象ありますよね。iPhone SE2を使っていると、そういうのが一切感じられないよな、と思うことがあります。要するに、使っていて疲れないんですよね。
一方で、ちゃんとiPhoneらしいことはできます。iCloudにもつながってるし、MacともApple Watchとも連携できるし、至って普通にiPhoneです。前項の性能面の話も含め、むしろこの感じが、今のiPhoneのラインナップの中では非常に珍しいタイプの機種だなぁと感じています。
とにかく持ち心地の良いiPhoneだと思います。
TouchIDは有用な時も多いけど
iPhone SE2と他機種との最大の違いといえば、ホームボタンの存在です。なのでFaceIDではなく、TouchIDが使えます。マスク着用が一般的な昨今、FaceIDが上手く使えないシーンも多く、TouchIDはやはり便利だなと思うシーンが多いのも事実です。
たとえば、私、スキーに行くのですが、ゲレンデでゴーグル着けてるとまずFaceIDは通りませんから。
一方で、最近のwatchOSのアップデートで、Apple Watchを持っていればFaceIDを使わずにロック解除できるようになったり、パスコードでの認証へのフォールバックのタイミングが早められたり、と、FaceIDの使い勝手を向上する施策も当然行われいるのが現状です。やはり、TouchIDは過去のモノへと押しやられる運命なのかもしれない、と感じる次第です。
一方で、ホームボタンではなく、液晶画面上のセンサーで指紋認証を行おうというテクノロジーも開発されているとか。生体認証は複数の選択肢があって、それらを複合的に活用した「多要素認証」が重要だと思いますので、こういった取り組みには期待できます。そういう面も含め、TouchID一本で何かをやるような形は、やはり本筋ではないのかなぁと感じます。
もちろん、便利なシーンがあるのも事実なので、特定の用途やシーンであれば、十分使える技術です。そういう面も含め、iPhone SE2がTouchIDを搭載しているのは必然なのかなぁとも思います。
ちょっと気になる、ワイヤレス充電時のコイル鳴き
私は日常的にはワイヤレス充電器でスマホを充電しているのですが、このiPhone SE2だけ、コイル鳴きが発生しています。他の機種(Pixel3や、iPhone 12、iPhone 12 Maxなど)では同じ環境でコイル鳴きは出ていません。いろいろ試した結果、iPhone SE2で、満充電になるとシュルシュルといった感じのコイル鳴きが起きるようです。
ワイヤレス充電環境については、充電器と端末の相性、充電制御の動きなど、いろんな要素が関連するので、何がどう作用しているのかは分かりませんが、とにかく事象として、iPhone SE2ではコイル鳴きが確認されています。
性能も機能も必要十分
改めて、とにかく必要十分です。カメラを3つも4つも持ってないですし、深度対応もしてないですし、びっくりするような3Dゲームがぬるぬる動いたりはしません。
でもやっぱりAndroidとは違います。ゲームやればそこはiPhoneのレスポンス感だし、写真撮ればiPhoneの使い勝手だし、音楽を聞けばiPhoneの音です。良くも悪くも、やっぱりiPhoneなんだよな、と感じます。
どうしても新しいiPhoneっていうと、いろいろと新しい機能やサービスへの対応が大きくフィーチャーされがちですが、普通にiPhoneを使いたいだけ、っていう人も世の中にはたくさんいるはずです。その人たちにとって、このiPhone SE2は本当に丁度いい選択肢になるんだろうな、と思います。
iPhone SEで感じられた窮屈さみたいなものはむしろ無くなって、潔い端末になっていると思いますし、まさにSEのコンセプトが体現された、らしい機種だというのが私なりの感想です。
まとめ
以上、iPhone SE2のレビューでした。まあ1年使ってみて、これはこれでアリだし、個人的には、フラグシップと普及機っていう2台持ちはとても便利だなと感じています。iPhoneを使ってみたい人には間違いなくオススメできる一台だと思いますし、今だに売れているのも納得です。こんなiPhoneも有って良いと、素直にそう感じています。
なんていうか中途半端、でもそれが丁度いい一台です。それがiPhoneだから価値があるんだと思います。
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