XVハイブリッドのリアからの異音が気になったので対策を行ってみました。同じような事象で悩んでいる方には参考になるかと思います(※参考にされる場合は自己責任で)。
リアから異音がする
そもそもそんなに高い車でもないので、静音性はある程度犠牲になることは致し方ないところなんですがね。XVハイブリッド、エンジン周りが静かなこともあって、ロードノイズやその他の異音は皮肉にも結構気になるわけです。特にリアからはいろんな音がしてくるなぁと思っていました。
まぁ多少は仕方ないところではあるのですが、ある時期から、耳障りな「カサカサ」とも「カタカタ」とも付かない高周波異音がするようになってきたんです。これが思いのほか気になる。しかもたいして荒れてない路面を普通に走っていても音がします。
音の発生源はおそらく左リア方面というだけで、流石に正確な位置が特定できません。でもこの異音、運転中もなかなかに気になるので、対策を実施してみました。
ドア周りからの異音を疑う→不発
まず最初に疑ったのが、ドアです。音の性質から「ドアハンドルかロックスイッチのワイヤーが内張りに擦れて音がしている」という仮説をまずは立ててみたわけです。
確かに、叩くとカタッという音がします。何かの作用で、これが異音になっていると想定。ぶっちゃけ、内張りはがしてみたかったっていう興味が先行しています(苦笑)。
という訳で、内張りを剥がしてみます。ネジはまず、ドアノブのところ。結構この蓋が壊れそうで不安になるレベル。
ドアハンドルのところにもネジがあります。ここの蓋もなんだか造形が微妙な感じで、なんか取れそう。この2本のネジで固定するところは他の車種でもほぼ同じなので、外す手順も概ね一緒ですね。
力任せに内張りを引っ張って剥がしますが、力を入れるポイントはココかな、と。ドアの根元の方から引っ張るのが良さそうです。ここが一番力をかけやすかった。
クリップで止まっているだけなので、引っ張れば「バコッ」と外れます。このようにクリップがドア側に残るところがあるのもお約束ですので、忘れないで回収して内張り側にセットします。
剥がした内張りの裏側。クリップの位置など参考。このクリップなんですが、スポンジワッシャー付きなんですね。前車ではついてなかったのでちょっと斬新。っていうか、このスポンジワッシャーが車体側に残ったり、ポロリと落ちたり、と紛失注意です。どういう訳か1箇所だけスポンジワッシャーがついていなかったような気がしたんですが・・・やっぱり落としたかな。
内張りを剥がしたドアです。大きなサービスホール。デッドニングしたくなる。ぱっと見てワイヤーの取り回しが雑じゃね?って感じで、やっぱりこれが異音の原因かー、とこの時は思っていました。
ついでなのでいろいろ観察してみます。これはブチルゴムで貼り付いているビニールシートの写真ですが、思ったより水が入ってるのね、という印象。これは大丈夫なのかな・・・と一瞬思う。
思いのほかしっかりした印象だったのがスピーカー周りです。スポンジがグルッと巻いてあってちゃんとしてるイメージですな。そういえばXVハイブリッド、静粛性が高いこともあり、そんなに音が悪い印象は無いんですよね。
これ、ドアハンドルのところにあるパワーウィンドースイッチのカプラーです。白黒のパーツになっていて、白黒の切れ目のところで外れるかと思うとそうでもないので注意が必要です。こんな風に抜けますよ、と。
さて本題です。この2本のワイヤー、ロックとドアハンドルなんですが、これが内張りに当たって異音を発していると疑ってみます。
とりあえず内張り側でワイヤーが当たりそうなところにスポンジテープを貼っていきます。なかなか位置決めが難しいんですよね、これ。
これがこの「ワイヤーが当たりそうなところの見極め方」なんですが、こうやってワイヤーを戻して内張りをひっかけた状態で、手を突っ込んで、ワイヤーが当たっていそうなところを探す・・・とかやって、位置を決めました。一応、納得のいく位置に対策をできたつもりです。ちなみに、このワイヤーをドアハンドル&ロックスイッチに付けるところがボール状になっているんですが、しっかりと嵌めるのにコツが要るので注意しましょう。特にロックスイッチのほう、しっかり奥までいれないと意外に入ってません。
戻して完成。戻すのは簡単です。しっかりと、すべてのクリップ位置について嵌まるように叩いてあげます。
さて、この状態で運転してみて、異音が止んでいたら嬉しかったのですが、結果は「ダメ」でした。ドアのワイヤーでは無かった。とりあえず内張り剥がしは楽しかったので良かったです。はい。
ハイブリッドシステム吸気口周り→不発
さて、さらによーく観察してみると、異音はハイブリッドシステムの吸気口周辺からしてきている感じがしたので、こちらを集中的に調べてみました。結果、いろんな叩き方をしてみたら、条件は分かりませんがある瞬間、異音と同じ音が出るのを確認できたので、こっちが原因と想定。調べてみました。
もしや吸気口の中に石かゴミでも入ったかな?と思ったんですが、だったらもっと簡単に「カラカラ」って言うよな、ということで、パーツが擦れているようなところを探してみました。
疑われるポイントとしてはこちら。吸気パイプの「継ぎ目」があり、ここの嵌り具合が中途半端だとなんだか異音が出そうな感じ。あくまで、「そんな気がする」レベルです。とにかく気になったので、再度しっかりと嵌めてみたり、静電気除去のためにアルミテープ貼ってみたり(苦笑)しました。
再度、この状態で運転してみましたが、やっぱり異音は止まず。吸気口周りじゃない。残念。
ついに原因特定。荷室左サイドの発泡スチロールから異音。
なんかもうちょっとな感じがするなぁ・・・と、あちこち荷室周りを叩いていたら、やっと異音の発生源を発見しましたよ。
ここです。この発泡スチロールとリアのタイヤハウス部のプラスチックパーツが擦れて「カサカサ」って音を発していました。この音が吸気パイプ付近に聞こえていたってことです。
でもね、これが原因だとすると、じゃぁなんで右側は異音しないんだ?と思うじゃないですか。よく見たら、なんと右側はこの発泡スチロール周りにスポンジテープが施工されています。
よく見えないと思いますが、施工されています。隙間を埋めるように、黒いスポンジが見えます。
これが左側のパーツを外してみたところですが、裸の発泡スチロールです。これがカサカサ、っていうかキュッていう音を発していたわけです。うーん、なんで左右で違うんだ・・・。
という訳で、この発泡スチロールと車体側のプラスチックが擦れる部分に一通りスポンジテープを貼ってみました。本当はもうちょっと肉厚なテープで右側と同じように施工すれば良かったんですが、手元に1mm厚のテープしか無かったのでこれで対応。これでも一応、擦れることは無くなりました。
この対策後、走ってみたところ、見事異音が解消しました。長らく悩んでいた耳障りな異音が綺麗さっぱり無くなった。長い戦いでしたが、マジ良かったよ。っていうか、なんで左側だけこんな状態なんだっけ、という謎は残りますが・・・。
ついでに、荷室周りの異音対策の続き
これに気を良くして、さらに荷室周りの異音対策をしてみました。XVハイブリッドを運転していると、ちょっと大きめの段差を超えたときに、リアから「コン!」って音がすることがあるんですよね。荷物もいろいろ積んでいるんですが、それらとは異質な、ボディに何かが当たるような音がすると。この対策を考えてみました。
はっきり言って原因はもう分かってます。このサブトランクのトレイ。この周辺が色んな意味で雑なんですよね。ジャッキハンドルの固定も甘かったりするので、まずはこの工具の固定の改善を行ってみました。
工具を固定する溝の要所要所にスポンジテープを貼っていきます。工具の端の部分がサイドに当たらないようにスポンジを貼るのがポイント。あとはホイールナットレンチの固定部の頭の出っ張りに、前後方向にスポンジテープを貼ります。ここが教会の鐘のようにコンコンと当たって音がしますので、これを抑止すると。これでかなり工具周りは異音がしにくくなりました。
ただ、異音の発生源はこれだけではありません。このトレイ自身が、車体の振動でボディに当たって音を立てるんです。どこが当たっているのかを背面を眺めて探します。振動で車体に当たる箇所はプラスチックが傷ついているので、そこを保護してみようと思いました。
まずは分かりやすいところで、クリップ部。ここがやっぱりボディと擦れていますので、スポンジテープで保護します。やっぱり結構動いているのね・・・ってのが分かるくらい傷ついています。ただ、ここはあまり異音は発しないかな、と。
次はここ。写真の真ん中です。このジャッキハンドルの凹みの裏の部分がピンポイントでハイブリッドシステムの金属カバーに当たっています。その横はスポンジテープが貼られているのに抑えきれてなくて、ここがピンポイントで当たってるんです。これで金属音がしなくなりました。
最後がここ。このサブトランク背面のプラスチックの出っ張りの端っこが、何かに擦れたようになっています。ここが実は、サブトランクが振動で跳ねた時にボディに当たる箇所なんです。ここも実は近くにスポンジテープが施工されているんですが、これでは保護しきれていないという残念な状態です。若干、ボディ側が平らじゃないんじゃないのかな、と思います。
右側、ちょこんとスポンジテープを貼っていますが、この部分に当たってるんです。これ絶対分かんないわー、見つけた俺すげーって、正直思いました(苦笑)。
これでカーゴルームでサブトランクが暴れて異音を発することがかなり抑止できましたよ。
まとめと続き
もう最後のほうは「エンジニアの意地」(職業病)みたいな感じでやってましたが、結果かなり静音化されて満足です。XVハイブリッドのカーゴルーム周りが煩いのは、やっぱりコストカットというか静音対策が不十分なところがあるためだということが分かりました。これは車格から見て仕方ないところなのですが、逆に対策は可能ということでもあります。カーゴルーム周りを対策することで、かなり静かになることが分かりました。
まだまだ対策を考えられるポイントがありそうなので、調査は続行したいかな、と思っています。
次回、ココをなんとかします。私の仮説によればここが「カンッ!」って言ってるんです。当たってるかどうかは、対策をして結果を見ようかな、と。
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