迷走するキャリアサービス。僕らはケータイに何を求めているか。

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auのキャリアメール、PCから送受信可能に Webメール開始 – ITmedia ニュース.

このニュースの下の方に、関連記事として、au oneメールという黒歴史が表示されているのがなんとも皮肉というかなんというか。

あなたはどこのメールを使っていますか。docomo.ne.jpやsoftbank.ne.jpなどのキャリアドメインのメアドって、最近あまり見なくなった。連絡手段としては、むしろLINEアカウントやFaceBook、場合によってはTwitterでDMくれとか言われることのほうが多い。あるいはSMS。キャリアメールは要するに、中途半端な連絡手段になってしまっている感が拭えない。

この流れは、その昔、ISPサービスが淘汰されていった流れに似ている。初期のISPサービスは、それこそインターネットの入り口として、すべてのサービスを提供することが求められた。ホームページ、メール、ポータル。どこの会社もこれらを揃えてユーザーに提供することで、サービスを形作っていたと言える。

ところが時代が変わり、ポータルはYahoo等のポータル事業者、あるいはFaceBook等のSNSサービスに代替されていった。ホームページにしても、SNSでの情報共有や、専門のサービス事業者に代替されていった。そしてメールも、Gmailを始めとしたフリーメールサービスやSNSのアカウントサービスに代替されていった。そして残ったインターネット接続サービスも、バーチャルISPへのシフトが進み、ほぼMVNO化されているのが現状。初期のISPの形はもはや残っておらず、事業売却のニュースも事欠かない。これはサービスの変革としての、良い流れだったと思っている。

ケータイについてもこの流れが今少しずつ進行しているのが現状と見ている。最近注目を集める格安SIMサービスというのは、この大きな流れを象徴するもので、今後、今までケータイキャリアじゃないと出来なかったサービスが、どんどん解体されていくのではないかと期待している。

そんな中で、このニュースは、非常に違和感を感じる。「ガラケー」という言葉があったが、端末がAndroid化、iPhone導入が進んだことで、グローバル化されてきた流れは、確かにガラパゴス脱却の一つの要素だったと感じる。他方で、このニュースを見て思うのは、実はガラパゴス化しているのは、端末ではなく、日本のメガキャリアのビジネスそのものなのでは無いかと感じてしまう。

近々VoLTEも始まり、今度こそ固定電話から始まったコミュニケーションインフラのモデルが本当に破壊される状況が訪れる可能性を期待しているが、チラチラと顔を覗かせる「既得権益」の構造がどこまで変化するのか。利用者にメリットが享受される改革に期待している。

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