arrows M02レビュー。SIMフリー全部盛りで脱キャリア端末へ。

Android

久々に新しいガジェットを入手したので、レビューです。arrows M02。メイン端末の置き換えを狙ってゲットしてみました。

arrows M02に至った経緯

私が現在日常的に使っている端末。

  • au Xperia Z1。2年超え。電池がまるで持たない(突然死する)。Felica対応ってところがポイントで実質これがメイン端末。
  • Softbank iPhone 6 plus。1年。完全にゲーム機。その他、位置情報等、安定性を求めるアプリを中心に利用。デカいのが玉に瑕。

1月はXperia Z1を買って2年目です。Z5に買い換える時期にあったのですが、どうにもZ5は不安というか、今Xperia買うならZ6だよ、って良く言われる始末(スナドラの世代の関係です)。決してZ5は悪い端末では無いと思ってるんですが、確かに、ちょっとグッと来ないのも事実。そして高いし・・・って、まぁそれは仕方ないですがね。

そこで、改めて、Z1の要件を考えてみると、やっぱりFelica(おサイフケータイ)がネックなんです。これをどうにかしないと、auでiPhoneとか選択できない。この「Felicaロックイン」状態を、なんとか改善したいなぁ、と思っていました。

そしてもう一つ。通勤経路に横須賀線の品川〜新橋の地下区間がある。ここ、Docomo以外圏外なんです。未だに。通過に掛かる時間は10分弱程度なんですが、やっぱり電波入らないって困りますよね。一応私、過去J-Phoneから始まり、au、EMOBILE、Softbank、Y!mobileって端末を使ってきましたが、Docomoだけは使ったことが無かった。そんなこともあり、「そろそろDocomo端末も欲しいかなぁ」と思っていました。

そうなると、ここは、「DocomoでXperia」というのが選択肢に挙がるわけですが・・・ぶっちゃけ高いし。何か良い案は無いかな、としばらく考えていたわけです。

そんな中・・・12月中旬に、SIMフリー端末でSuicaが使えるようになったというニュースがありました。

モバイルSuica、一部のSIMフリー端末に対応 「Xperia J1 Compact」など

SIMフリー端末やMVNOサービスに興味はあったものの、ぶっちゃけ端末に不安(不満)があってなかなか手を出せなかったところ、これならもしかして普段使いの端末を切り替えられるかも?と思い、いろいろ調べてみたです。

結果、なんだか妙に評判のいい「arrows M02」にたどり着きました。スペックはあまり高くないにも関わらず、なぜこんなに評価が高いんだろう、という興味から始まり、最終的には「これ欲しい!」になったのが、1月中旬です。

さて、そうすると次はMVNO選びになります。

実はもうこれは1択、「IIJをMVNEに使っているブランド」と決めていました。IIJmioは、MVNOとして独自のSIMサービスも提供していますが、MVNEとして他ブランドのサービスでも採用されています。IIJmioの特徵は、何と言っても「バースト転送」。低速200kbps状態でも、通信開始後数秒はLTEフルスペックのスピードで転送できるという、便利機能です。特にWeb閲覧やFacebook等のSNSアプリで、不定期にデータをダウンロードするような使い方であれば、低速状態でも使い勝手が悪化しないと期待される非常に便利な機能です。

ではどこのMVNOにするか・・・結論から言うと、DMMモバイルにしました。値段もそうですが、IIJがMVNEであること、もともとDMMのアカウントがあることが決定打です。あまりアカウント増やすのイヤなので・・・。

というわけで、arrows M02+DMMモバイルでDocomo回線おサイフケータイにする、ということに決定。

arrows M02をどこで買うか、という問題

arrows M02の買い方としては、MVNO業者でサービス申込時に端末も同時に買うというのが、比較的メジャーな入手方法です。このほうが、市場価格より安く買えます。DMMもM02を扱っていて、一括29800円という魅力的なプライスが付いています。

ところが。当然ながら魅力的なものは売れてしまうわけで、私が申し込もうと思ったタイミングでは、丁度品切れ状態でした。そりゃそうだ、品切れ、あり得るよね。SIMフリー端末って、どうしても供給量が少ないですから(freetelのMIYABIとかも品切れしてましたよね)。

じゃぁ入荷まで待つか、というと・・・いやー、欲しいと思った時が買い時、というのが私のモットーです。まずは市中在庫を探してヨドバシへ。ただ、家電量販店もSIMフリー端末の扱いってなかなか微妙で、お目当てのM02は入手できず。まぁここで店頭で買えなかったことは、あとで考えれば良かったかもしれないですがね。

で、結論。Yahooショッピングでjoshin webで買いました。

なんせ、Softbank契約のお陰で、Tポイントが結構溜まっていて、これがYahooショッピングでは使えるのと、当然の如く大量にTポイントがまた入ってくる。実はYahooショッピングって使ったこと無かったんですが、最近シェアも伸ばしているようだし、悪く無いかなぁと。joshin webを選んだ理由は、楽天でjoshin webを使ったことがあり、出荷が非常に早かった印象があったためです。

悔しいので、Tポイントを使って、端末+ケースを合わせて、支払額を30000円にしてみました(DMMモバイルで一括で買ったら29800円だから)。Tポイントは特にSoftbankケータイを使ってると結構溜まっているので、Yahooショッピング有効活用できますね。

SIMはDMMで

SIMはDMMモバイルで申込です。DMMアカウントがあるのですが、音声SIMを申し込むには、再度本人確認書類(免許証)の写真アップロードが必要になります。DMMでレンタルサービス使ってるんで、本人性確認や支払い情報、住所は問題無いと思ってるんですが、一通り再入力になります(住所などはアカウント情報で補完されましたが)。

容量は3GB。DMMモバイルは「戦略的な価格構成」になっているため、通信容量ごとの容量単価がガチャガチャです。同等の対抗サービスが存在する場合、最安になるようになっているため、3GBや5GB、10GBといった、対抗MVNOサービスがある契約がお得感が高いと。

過去の実績から、スマホの場合の通信容量は、1GB以上、3GB未満で、2GBくらいがベストかな、と思っていたのですが、料金的には2GBと3GBの差が殆ど無かったので、3GBにしました。個人的な感覚として、3GBあれば、テザリングで使っても比較的安心な容量になります(※大容量のソフトウエアアップデート等のダウンロードを避けるという前提ですが)。

申込を完了すると、所謂認証待ち状態になります。

あっという間に届いた

・・・と、これらを申し込んだのが、1/20日曜日の深夜です。まぁすぐ届くだろうな、とは思っていましたが、思った通りの快速でした。

まずはarrows M02。joshin webは翌日には発送されました。ウィークデーは仕事の都合もあり、宅急便は受け取れないので、コンビニに転送をかけ、火曜日には近所のコンビニで受領できました。

DMMのほうは、翌日には確認完了、そこから発想までは「3日ほどかかる」とのことでしたが、水曜日には出荷され、同じく転送をかけ、木曜日に受け取りました。

マジ、コンビニ受け取り、最強や・・・

こうして、無事、arrows M02とDMM mobile SIMが入手できたのでした。

arrows M02

まずはarrows M02。そっけないダンボールで届きます。

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この中から、ケータイ電話らしい化粧箱でも出てくるかと期待したのですが、パッケージはこれで終わり。端末と「巨大な」クレイドルとUSB充電器、USBケーブル、という、いつもの内容物が出てきて終了。クレイドルが思いのほかデカかったのが印象的な感じで、それ以外は普通。多少親切な紙の取り扱い説明書が付いているあたりは、ライトユーザーを意識しているのかな、と。

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本体をXperia Z1と並べたみた感じです。画面サイズが同じで、重さも変わらないのですが、M02のほうが、一回り厚くて、一回り小さいです。不思議なことに、このサイズだと、Z1の「薄さ」は不安定感を感じますが、M02はしっくりとくる印象。デザインの妙を感じました。

電源ボタンが左側にあるのが一般的じゃないと言われていますが、あまり気にはなりません。ボタン類が押しやすいのは非常に好印象です。USB端子はキャップレス防水ではありませんが、クレイドルでの充電端子があるため、開け閉めする必要もなく防水性も安心です。

一緒に買ったケースは、ray-outのM02/RM02用というもの。

ケースにはたまに(というか、多くが)保護シートが付いているので、これもきっと付いてるだろーと勝手に思っていたのですが、これには保護シート付いてません。arrows M02の筐体はarrows Fit F-01Hと共通ですので、ケースも同じものが使えます。ただ、M02には背面に指紋認証が付いていませんので、F-01H用ケースではカメラ下に指紋穴が開いているものが、M02用ケースでは穴が開いていません。もちろん、穴を気にしなければ使えるは使えるのですが、デザイン上結構これば重要な部分だと思いますので、注意が必要です。

ちなみに、「RM02」とは、楽天モバイルで売ってるM02ですね。

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とりあえず、起動してケースを付けてみた図。SIMが無いのでWifi接続。

使ってみた第一印象としては、「普通」。いや、悪い意味ではなく、非常に良い意味で、普通です。普通というのは、Android端末として普通、ではなく、ケータイとして普通。どういうことかと言うと、「富士通が本気で日本メーカー的なAndroidケータイを作ったらこうなった」というのが、良く分かる逸品に仕上がってると感じました。

まず、メーカー・ブランド品なので、所謂キャリアアプリが全く入っていません。au idアプリも、URAも、何もかにも入っていない。恐ろしいくらい素の状態。さらに好感が持てたのが、Facebook、twitterといった、それでも普通入っていそうなSNSアプリの類も入っていません。画面には、amazonや楽天のアイコンが表示されていますが、いずれもURLリンクのみ。アプリとしては本当に何も入っていない(※※そのくせグノシーだけはしっかり入っていたのが、あまりに謎すぎますがね・・・)。

メモリ容量を節約したいミドルエンドスマホではこれは非常に重要です。常駐アプリも殆ど無くて、非常にすっきりとした仕上がりになっています。

そのくせ、富士通独自カスタマイズがしっかり効いています。電車の広告等で「HCE(ヒューマンセントリックエンジン)」って見たことがある人も多いと思いますが、あれです。あわせるビューとか手袋タッチとか、ブルーライトカットモードとか、もう枚挙に暇がありませんが、とにかく、細々とユーザビリティを上げる機能が作りこまれています。

結果、絶対的なスペックは低いながら、『非常にさわり心地の良い』スマホに仕上がっているなぁ、というのが第一印象。Android 5.1のレスポンスの良さもありますが、製品として方向性が非常にしっかりしていて、使っていて気持ちの良いガジェットに仕上がっています。

これ、要するに、Androidを使って、日本メーカー的なモノづくりをしっかりとやったら、こういうものが出来上がる、という好例だと感じました。それこそ、これなら親にも安心して持たせられる気がします。

CPUパワーが無いのが残念なところですが、正直、この端末の評価の高い理由がすぐに分かりました。

DMM mobile 音声SIM 3GB

遅れて届いたDMMのSIMです。

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あーと、SIM抜いた後ですが、普通にdocomoのSIMですね。いや思った以上にdocomoのSIMだったんで、ちょっと驚きましたが、そんなもんか、と。SIM本体と、台紙と説明書が入った封筒が宅急便で届きます。これまたそっけないというか、なんというか・・・まぁ付属品も何もないんですがね。

ではSIMを挿してみよう、となるわけですが、ナノシムってホント小さくて扱いずらい。指紋が付く〜〜〜。

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M02のモバイルネットワーク周りの設定などを見ると、電波はauも含めた全キャリアを拾っていますし、APN設定も主要なMVNO設定はすべて内包しています。なんですが、DMM mobileは流石に無いです(苦笑)。というわけで、手動でAPN設定が必要です。

そして無事、LTE開通です。とりあえずSpeedTestしてみた。

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まずまず。悪くないですね。別にそこまで速度は求めていないので十分です。

ベンチマークはそれなり

続いてベンチマーク。Antutu 6.0.1です。

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ミドルレンジとしては普通の値なんですが、注目すべきは3D性能の低さ。とにかくグラフィック関係の処理性能は泣きたくなるくらい低いです。ゲームは諦めたほうが良いです。ただ、もう一つ注目すべき数値は、UXです。参考までに、Z1とStream Sの結果を以下に。

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Z1を超えるとまでは行かないものの、同レベルのUX値を叩き出しています。つまり、非常に使い勝手に振っている。他方、メモリ性能も若干低めなので、これがタスクスイッチのレスポンスなんかに出ているのかな(ちょっと遅目)と思います。Stream Sと比べるとメモリ性能はむしろStream Sのほうが上なんですが、触ってみた感触は圧倒的にM02のほうが良いのです。Androidのバージョンが違うというのもあると思いますが、さわり心地の良さはベンチマークのスコアにも現れています。

おサイフケータイ

普段使いのメイン端末として、おサイフケータイ機能はやっぱり重要なわけで、というわけで、Z1から「機種変更」して使っていますが、今のところ問題ありません。

まずは「QUICPay」。通常の「機種変更」の手順で機種変更(アカウント預け入れ→引き継ぎ)ができます。このM02で初めてのおサイフケータイは、コンビニでQUICPay決済だったのですが、普通に使えました。使えて当たり前なのですが、初めてというのはやっぱりドキドキするもので。

QUICPayはSIM無し状態でも機種変更できたのですが、SuicaはSIMが無いと起動してくれません。Suicaの場合も、手続きは預け入れと引き継ぎになるのですが、どちらかというと、現端末との「紐付けを外す」、新端末と「紐付ける」というイメージですね。こちらも普通の手続きで使えるようになりました。自動改札ももちろんOK。

まだこの2つのアプリでしか使っていませんが、SIMフリー端末だからと言って、特に何か特別な対応が要るようなことは今のところ無さそうです。

ファーストインプレッションは良好

全体的に、使い心地の良い端末に仕上がっていると思います。これは高評価も納得です。メイン端末として使いたいレベル。ただ、ゲームは難しい。ブラウザゲームでも厳しいと思います。他方、facebookやtwitter、Webブラウジング、メール等を使う限りにおいては、最高の使い勝手だと思います。

SIMフリー端末って、いろいろ機能が無くて不安・・・と思っている人に、是非とも使ってみて欲しい1台です。

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