WSR-1166DHP2導入。無線LAN環境を802.11ac対応にしてみた。

コンピューター

突然ですが、無線LANルーターを更新してみました。802.11ac対応。まだパソコンとか対応していないため、将来への投資です。

iPhone 6は802.11ac対応、しかもビームフォーミングに対応したAPと合わせて使うと、長距離でも安定して通信できるらしい。これは買うしか無い、というわけで、802.11ac対応無線LANルーター衝動買いしてみました。とは言え、ウチのMBPはLate 2012なので非対応。Xperia Z1がかろうじて対応していますが、ビームフォーミングには対応していないです。

何を買うか。いろいろ調べた結果、現実的にはAtermかAir Stationの2択だよな、という状態で、今使っているのが、Aterm WR8750Nなので、ここはあえてAir Stationにしてみました。対応速度ですが、802.11nで600Mbps対応とかちょっと惹かれましたが、コスパに合わない気がして(どうせいずれすべて802.11ac対応しちゃうんだし)、結局866/300のエントリーモデルに。

というわけで、買ってきたのは、WSR-1166DHP2です。866/300でいろいろ機能が付いて、1万円程度なので、コスパも悪く無い。

th_IMG_1630

ポイントはビームフォーミング対応。どこまで効果あるかとか分かりませんが、「なんか新しい技術っぽくてグッと来る」という非常に分かりやすい動機でチョイス。「光をフル活用」って書いてありますが、ウチ、Softbank Airなんで、光じゃないっす。

th_IMG_1631

付属品は特に変わったものは無いです。ACアダプタがそれなりに大きいのが気になる人は気になるかな、くらい。随分とコンパクトになったなぁというのが第一印象です。台座の下に、SSIDや管理画面にアクセスするためのQRコード等の情報が書かれたカードが挟まれています。これはこれで悪くないアイディアだとは思いましたが・・・あまり使わないです。

早速、接続です。とはいえ、ウチはSoftbank AirでAirターミナルをNATルータにしているため、このWSR-1166DHP2はブリッジで使うことになります。ブリッジで使う場合、ちょっとコツが要ります。説明書にも書いてありますが、ブリッジモードの場合、管理画面用のLAN側IPアドレスは「DHCPで取得」となっています。ただ、これが初期状態では、DHCPで取ってくれません。バッファローのホームページから、「エアステーション設定ツール」をダウンロードして、これを使ってアクセスすることで、初めてブリッジモードでDHCPでIPを取る動作をするようになります。それまでは初期アドレス「192.168.11.1」で動いてます。これ結構盲点。

「エアステーション設定ツール」はMacにもWindowsにも対応しています。当然ながら、DHCPで取得したアドレスで動いている管理画面にアクセスするには、同じLANに有線または無線で接続している必要があります。

スクリーンショット 2015-11-08 19.07.15

同梱される「無線LANモニター」は無線LANの強度の変化などをモニタできるツール。これで見ると無線LANってなかなか安定しないんだなぁと分かります。「AOSSアシスタント」はそもそもAOSSを使わないので分かりません。

無線LANの設定内容については、特に変わったものはありません。802.11acになったことで、選択できる周波数域が80MHzまで広がっています。また、5GHz帯について、100チャンネル以上の高い周波数も選べるようになっています。こちら選んでみた感じ、普通にMac等でも繋がるので、5GHz帯、混雑してきたら逃げるのに使えるかな、と。

とりあえずチェンネル指定は「自動」から空いているチャンネルを「手動」で指定しなおしました。どうにも、無線LANルータが自動で選択するチャンネルって当然ながら偏りがあるので、同じチャンネルで無線吹いてるルーター、多いんですよね。ここだけは手動指定したほうが良いと思います。あとSSIDとパスワードはデフォルトから変えておきます。

そんなわけで接続完了。まぁAPが変わったからと言って何が変わるわけでも無く・・・ただ、Xperia Z1については、300Mbps以上のリンク速度で繋がるようになりました。一応、スペック上の上限、433Mbpsで繋がってるのも見たことはありますが・・・なかなか繋がりませんな。

ちなみに、無線LANの状態や空きチャンネルを見るのには「WifiScanner」っていうアプリがお勧めです。

と、これだけじゃつまらないので、性能測定してみました。使ったツールはiperf3です。

iPerf – The network bandwidth measurement tool

いろんなOSに対応している、クライアント・サーバー型のネットワーク帯域測定ツールです。UDPもできますし、マルチセッションもできます。AndroidとiOSにも対応しているのがポイント。iperfのページでは、iOSアプリとして「HE.NET Network Tools」がリンクされていますが、最初使い方が良く分からず、低機能?と思ってしまい、買っちゃいました。

このアプリを使うと、GUI上でいろんなiperf3のオプションを指定できるので、便利といえば便利なのですが、実はHE.NETのアプリでも、無理やりターゲット行にオプションを並べると、そのオプション通りに動くことが分かりました。要するに、裏でiperf3コマンドを実行しているだけなので、「iperf3 Server」と言われている小窓に、例えば「-c 192.168.254.19 -P 2」とか指定すると、パラレルコネクションも試験できてしまうのです。iperf3アプリのメリットは唯一、jsonアウトプットをグラフ表示出来るところくらい、でしょうかね。

CentOSにはyumでインストールできます。レポジトリはepelだったと思います。Macにはhomebrewでインストールできます。気をつけるポイントは、プログラム名は「iperf」ではなく「iperf3」です。iperfのバージョン3がiperf3という別名になっているので、iperf3をインストールすると。

というわけで、まずは事前調査。サーバーとGbE有線で繋いだMacの間で、ちゃんとワイヤースピード出るかを確認しておきました。

サーバー側でサーバーを起動します。

% iperf3 -s
-----------------------------------------------------------
Server listening on 5201
-----------------------------------------------------------

ポートを指定しないと5201で開始されます。iptablesやファイヤーウォールのある環境では、ポートを変えるかフィルタを開けるかします。

クライアント側、Macから上り(オプション無し)、下り(-Rオプション)を指定して実行。並列度を2にしているのは、サーバー・クライアントとも2スレッドだから。測りたいのはネットワークであり、マシン性能ではないので、ここは一番性能に影響の出にくいパラメータを選択します。

$ iperf3 -c 192.168.254.19 -P2
...
[ ID] Interval           Transfer     Bandwidth
[  4]   0.00-10.00  sec   566 MBytes   475 Mbits/sec                  sender
[  4]   0.00-10.00  sec   566 MBytes   475 Mbits/sec                  receiver
[  6]   0.00-10.00  sec   550 MBytes   461 Mbits/sec                  sender
[  6]   0.00-10.00  sec   550 MBytes   461 Mbits/sec                  receiver
[SUM]   0.00-10.00  sec  1.09 GBytes   936 Mbits/sec                  sender
[SUM]   0.00-10.00  sec  1.09 GBytes   936 Mbits/sec                  receiver

$ iperf3 -c 192.168.254.19 -P2 -R
...
[ ID] Interval           Transfer     Bandwidth       Retr
[  4]   0.00-10.00  sec   560 MBytes   470 Mbits/sec    0             sender
[  4]   0.00-10.00  sec   558 MBytes   468 Mbits/sec                  receiver
[  6]   0.00-10.00  sec   555 MBytes   466 Mbits/sec    0             sender
[  6]   0.00-10.00  sec   554 MBytes   465 Mbits/sec                  receiver
[SUM]   0.00-10.00  sec  1.09 GBytes   935 Mbits/sec    0             sender
[SUM]   0.00-10.00  sec  1.09 GBytes   933 Mbits/sec                  receiver

ちょっと930Mbpsという数値には引っかかりますが(苦笑)、それはそれとして、これが今の環境の基礎値。GbE相当な速度は出る環境ですので、Wifiで確認したい300Mbpsや400Mbpsは十分通る環境であることが確認できました。

こっから本番。無線LAN、5GHz帯での性能比較をしてみました。

まずは、Macです。

うちには無線APが3台ありますので、各々速度をざっくり測ってみました。

Mac Book Pro Retina 13
Late 2012
Softbank AirターミナルAterm WR8750NAirStation WSR-1166DHP2
リンク速度11n/a 300M11n/a 300M 11n/a 300M
 実測Down 160M
Up 50M
 Down 206M
Up 150M
Down 200M
Up 98M

・・・Aterm優秀すぎる・・・

実はさらにiPhoneやXperiaで速度測定をしてみたんですが、あまり傾向がまとまっていないので、一端ここまで。今のところの印象としては、

  • Aterm優秀
  • Air Stationは相変わらず・・・

って感じです。実は以前、Air Stationも使っていたのですが、そういえば無線LANがたまに切れるんで、Atermに買い換えたんだっけ・・・というのを、今更ながら思い出しました。相変わらず、Air Station、802.11ac(というか、11a)で繋いでると、たまに切れます・・・。

ま、しばらく様子は見ますが・・・というのが、第一印象。きっと続きます。

後日談。ファームアップで改善しています。

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