さて、Windows 10はWindows 7に比べても軽快になったと話題です。そこで、手元に眠っていたVAIO Type PをWindows 10にアップデートしてみました。結論から言うと、やはり遅くて実用には耐えられませんでした。
というわけで、VAIO Type Pで製品版Windows 10は動くかしら、という試験。うまくしたら、モバイルPCとして使えるようになるかな、という淡い期待もありつつです。
まずは、久しぶりに電源を入れるVAIO Type PのWindows Updateから。アップデートプログラムがなんと102件もあって、これを適応するだけで3時間くらいかかりました。しかも1度、熱暴走と思われる症状でフリーズしてしまったため、2回目から以降Windows 10アップデート完了まで、タオルでくるんだアイスノンの上でPCを動かしてました(苦笑)。これ、すこぶる安定します。
さて、今回は、Windows 10用のインストールUSBを作ってアップデートに臨みました。Windows 7 Home 32bitが動いているVAIO Type P上でインストール/アップデート用USB(4GB)を作成しました。これの作成自体はそれほど時間かかりません。
で、USB上のsetupプログラムを実行すると、インストーラが起動して、通常のアップデートシーケンスに入っていきます。ここから待つこと概ね3時間で、アップデートは完了。やっぱ遅いなぁ、と。ここで注意すべきは、USBからのBootは切っておくこと。アップデート途中の再起動でUSBから起動して、新規インストールが始まっちゃいます。
仕上がりはこんな感じ。意外や意外、普通に動いています。このVAIO Type Pのスペックですが、Atom 2.0GHzにSSD 128GB、メモリ2GBに拡張バッテリ付き。それなりのスペックなので、動くは、動く、と。
アップデート直後の状況ですが、ディスプレイの輝度の調整ができない。ポインティングデバイスの中ボタンを用いたスクロールができない。気になったのはこの2点くらいで、あとはすこぶる普通です。音もちゃんと出るし、ネットも普通に繋がります。ファンクションキーでの音量調整や、特殊ボタンも動いている。電源容量も見えていますし、「VAIO設定」も動く。この時点では、「いたわり充電」が無効になっていましたが、VAIO設定から有効化させると、ちゃんといたわり充電は有効化され、80%以上の状態では充電されなくなりました。意外にちゃんと動く。
デバイスマネージャを見ると、ポインティングデバイスはちゃんとAlpsのドライバになっていますが、ディスプレイドライバはMS標準となっています。そこで、まずはディスプレイドライバをGMA500のドライバに更新しました。Windows 7用のドライバを探して、インストーラを「Windows 7互換モード」で動かすと、インストールできます。結果、輝度の調整が可能になった。
次にAlpsのポインティングデバイスドライバーですが、こちらは解決できませんでした。そもそもAplsのデバイスドライバーはOEM向けにしか開示されていないので、メーカーサイトからダウンロードという手法が使えず、どこかに転がっているAlpsのドライバで試してみるしかないのですが、ちょっとやってみた感じ、反応しそうにないのでやめました。
というわけで、思いのほか、普通のWindows 10環境になってくれました。Windows 7を入れていたときより、若干、軽快に動いているように感じます。
が。
そもそもにおいて非力なPCですので、実用的なレベルの動作かといえば、はっきり言って「否」。Windows 10で強化された便利機能は、どうしてもCPUパワーを使うものばかりで、これを切っていけばそれはそれで軽快に動く状態もできそうな気がしますが、それじゃぁWindows 10にしている意味があまり無くなってしまいます。
確かに、Windows 7よりは軽快に動いている気がする(何しろ起動が速い)んですが、現役復帰するまでの性能改善にはなっていません。ただ、きっと愛があれば、使えるレベルにはなっていると思います。私はすっかりMBPな人なので、とりあえずは、動いた、というところで、終了です。
そして改めて思いましたが、VAIO Type PのこのHW筐体に、仮にCore i5程度の処理性能でもあったら、やっぱり最強だよなぁと。そんなホットハッチみたいなPCが欲しい。どこかのメーカーで作ってくれないかなぁ。
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